D&D冒険シナリオシリーズ―番外編―プレイレポート
炎の悪魔編
第2話
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  2008.06.08
  今回は24回目のプレイ。
  ちょうど丸二年プレイしていたことになる(お休みがあるので実際は違うけれど)。
  振り返ってみればいろいろとあったなぁ。

  だが、まだ折り返し地点。
  冒険シナリオシリーズは続くのであった。

  と言うわけで(どんなわけ?)、以下は冒険シナリオシリーズとはちょっと離れてオリジナルシナリオ。
 
◆栄光の夜明け―The daybreak of the glory―の面々◆(五十音順)
*以下のイラストはあくまでにのまえの想像によるものでプレイヤーの許可を取っていません*
 信仰魔法でパーティを守る守護神
アルカライラ 【種族など】人間 女性 真なる中立 23歳
【クラス】11レベル/クレリック(ファラングン:幸運と守護)10 コンテンプラティブ1
【能力値】
筋力:11/±0 敏捷:14/+2 耐久:14/+2
知力:14/+2 判断:20/+5 魅力:14/+2
【特技】イニシアチブ強化 治癒呪文増幅 清浄なる治癒力 信仰の後見人 退散回数追加
【主な装備】+1フレイミング・ウォーハンマー +1フルプレート ダークウッド製バックラー メタマジック・ロッド・オヴ・レッサー・エクステンド クローク・オヴ・カリズマ(+2) ヴェスト・オヴ・レジスタンス(+1) ベリアブド・オヴ・ウィズダム(+4) シールド・アザー焦点具用リング ヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック アイウーンストーン(桃色) アイウーンストーン(薔薇色) ポーションベルト(10連) ワンド各種 巻物各種 ポーション各種
 ≪信仰の後見人≫で、回復呪文を近距離に飛ばせるようになったことで、自身を危険に晒すことが少なくなり、パーティ全体の生存性が高まった。
 ついやり過ぎてしまうDMの所為で、幾度となくピンチに陥ってきたパーティを、その腕で生き残らせてきた。
 占術の経験点消費が目下の悩み。

 「お前にこの呪文を受け入れる勇気はあるか?」

 豪腕でパーティを守るアタッカー
グレネス 【種族など】人間 女性 真なる中立 19歳
【クラス】11レベル/ファイター11
【能力値】
筋力:21/+5 敏捷:16/+3 耐久:18/+4
知力:13/+1 判断:13/+1 魅力:8/−1
【特技】特殊武器習熟(ガリアンソード) 武器熟練(ガリアンソード) 武器開眼(ガリアンソード) 近接武器体得(斬) 上級武器熟練(ガリアンソード) 強打 薙ぎ払い 回避 強行突破 背に目あり 迎え討ち
【主な装備】+2キーン・スペル・ストアリング・アダマンティン製ガリアンソード +3チェインシャツ +1アニメイト鋼鉄製ヘヴィ・シールド ヴェスト・オヴ・レジスタンス(+2) アミュレット・オヴ・ナチュラル・アーマー(+1) グラヴズ・オヴ・デクスタリティ(+2) リング・オヴ・プロテクション(+2) シールド・アザー焦点具用リング ベルト・オヴ・ジャイアント・ストレングス ブーツ・オヴ・スピード アイウーンストーン(桃色) ポーションベルト ポーション各種 武器用三連カプセル保持器 錬金カプセル各種
 ガリアンソードを手に戦うHFN(ヒューマン・ファイター・ナオン)。
 アニメイトシールドやアミュレットナチュラルアーマー、リング・オヴ・プロテクション(+2)のおかげで、弱点であったACも大幅に補強された。
 さらに≪上級武器熟練≫や≪武器体得≫なども取得して、総合的な戦闘力を上げていく。
 最近は攻撃力に加え、特技の使いどころも身に付き、一端のアタッカーとして地位を固めつつある。

 突撃系の特技を好まないため、以降のダメージ量に不安を覚える。

 「うぅぅぅっ! すいません、土下座します!」

 知識と秘術魔法で運命を切り開く軍師
セルマール 【種族など】ハイエルフ 男性 中立にして善 138歳
【クラス】11レベル/ウィザード8 メイジ・オブ・アーケイン・オーダー3
【能力値】
筋力:13/+1 敏捷:18/+4 耐久:16/+3
知力:20/+5 判断:12/+1 魅力:10/±0
【特技】巻物作成 技能熟練(精神集中) 呪文発動時間短縮 即時呪文威力最大化 即時呪文威力強化 呪文共同化 戦う使い魔
【主な装備】ヘッドバンド・オヴ・インテレクト(+2) ヴェスト・オヴ・レジスタンス(+2) アミュレット・オヴ・ヘルス(+2) ブレイサーズ・オヴ・アーマー(+2) マイナー・リング・オヴ・エナジー・レジスタンス[電気] リング・オヴ・マインドシールディング(所持) リング・オヴ・マジックファング(所持) リング・オヴ・プロテクション(+1) バッグ・オヴ・ホールディング(タイプT) パール・オヴ・パワー(2レベル) ボカブズ・ブレスト・ブック ワンド各種 巻物各種 巻物巻き上げ機
 パーティの知恵袋たるウィザード。
 キャラクターの性能ばかりでなく、的確な魔法の選択/使用タイミングでパーティを生き残らせてきた。
 戦術面においても的確な指示を与える軍師としてアルカライラと双璧をなす。

 収入が魔法の習得に消えていくため、装備を購入できないのが目下の悩みか。

 使い魔のナイロは再訓練でお役御免に。

 「そういうのは“利用”と言うんだ」

 高い防御力でパーティを守るディフェンダー
ランツェット 【種族など】アアシマール 男 秩序にして善 23歳
【クラス】10レベル(ECL11)/パラディン(ハイローニアス)10
【能力値】
筋力:16/+3 敏捷:12/+1 耐久:16/+3
知力:9/−1  判断:16/+3 魅力:25/+7
【特技】迎え討ち 強烈な個性 一撃回数追加 信仰の盾
【主な装備】+1ホーリィ・グレートソード +2フルプレート +1アニメイテッド鋼鉄製ヘヴィ・シールド ヘルム・オヴ・テレポーテーション(ジャッカル型) クローク・オヴ・カリズマ(+4) ヴェスト・オヴ・レジスタンス(+1) ガントレッツ・オヴ・オーガ・パワー(+2) ベリアブド・オヴ・ウィズダム(+2) リング・オヴ・プロテクション(+1) マイナー・リング・オヴ・エナジー・レジスタンス[火] バッグ・オヴ・ホールディング(タイプT) ワンド ポーション各種 武器用三連カプセル保持器 錬金カプセル各種
 ≪信仰の盾≫を取得することで更なる防御力を獲得した、高いACとセーヴが売りのパラディン。
 癒しの手による回復力と併せた高い生存性から、不倒の前線を構築する。

 弱点の一つであった攻撃力はグレートソードを装備したことで上昇したが、相変わらずイニシアチブは低いまま。
 イニシアチブの最下位をミーポと争い中。

 「……グレテヤル

 眼と耳でパーティを守る探索者
リースリット 【種族など】人間 男性 中立にして善 26歳
【クラス】11レベル/ローグ5 レンジャー6
【能力値】
筋力:15/+2 敏捷:16/+3 耐久:14/+2
知力:14/+2 判断:14/+2 魅力:12/±0
【特技】技能体得(魔法装置使用) 精密射撃 武器の妙技 武器熟練:ショートソード 追跡 持久力 イニシアチブ強化
【主な装備】+3アンデットペイン・ダガー +1ショートソード +1錬金術銀製ショートソード 高品質コンポジット・ロングボウ(マイティ+2) +3ミスリル製チェインシャツ ゴーグル・オブ・マイニュート・シーイング クローク・オヴ・カリズマ(+2) アミュレット・オヴ・ナチュラル・アーマー(+3) ヴェスト・オヴ・エスケープ ガントレッツ・オヴ・オーガ・パワー(+2) リング・オヴ・フェザーフォール リング・オヴ・プロテクション(+4) ブーツ・オヴ・エルブンカインド バッグ・オブ・トリックス(ラスト:赤錆色) バッグ・オヴ・ホールディング(タイプT) ワンド ポーション各種 武器用三連カプセル保持器 錬金カプセル各種
 一行の危険回避担当のローグ/レンジャー。
 技能や特技、クラス能力を駆使し、前衛から後衛までと幅広く活躍する。
 レンジャー呪文を覚え始め、さらに死角がなくなっていく。
 状況にあわせて戦う姿は、まさに完璧超人。

 「……なおさら、どういうつもりだったのかわからんな」

◆INDEX◆

 シーン1 邪悪な影
 シーン2 異変
 シーン3 真っ赤なドレス
 シーン4 調査開始
 シーン5 襲撃現場
 シーン6 光に潜む牙
 シーン7 待ち受ける者
 シーン8 後手と先手
 シーン9 強襲
 シーン10 思わぬ落し物
 シーン11 待ち伏せ
 
 共同体データ:タグレット
*プレイレポ中に使用された呪文は、レポ内で初使用時に呪文の簡単な説明ページへとリンクしてあります*
*呪文の説明からはブラウザバックで戻ってください*
◆シーン1 邪悪な影◆


DM:それでは始めたいと思います。よろしくお願いしまーす。

一同:よろしくお願いしまーす。

DM:前回、5ヶ月経ったと言いましたが、過ぎてしまった日々にちょっと演出を加えたいので、時間を巻き戻します。

セルマール:写した呪文とかは?

一同:経験点なんかも。

DM:すぐ終わるはずなので、そのままで。基本的に演出を挟むだけだし。

ランツェット:わかった。いいよ。

DM:うい。ではあなた方がデーデマン家の屋敷に逗留することになった翌日のことです。朝食の席でグレネスのお父さんであるグラルフが、いきなり「まじめモードはもう終わりかな」 と言い、まじめモードが終わってしまいました。

セルマール:おちゃらけになったの?

DM:そう。

アルカライラ:昨日、古本屋で『戦●セバ●チャン』勉強してた。

DM:そう! 勉強したんですよ!

グレネス:勉強してきたんだ!?(笑)

アルカライラ:一夜漬けです。

グレネス:あははは(笑)

DM:で、グラルフがどういう風になったかと言うと、寝ぼすけになりセバスチャンにたたき起こされてたり、領地運営の仕事を「代替わり間近だから慣れさせてるんだもーん」 とか言って、自分ではやらずにラッカスに押し付けたり、遊びまくってるわ凄いことになってしまいました。

アルカライラ:「あぜ〜ん……」

グレネス:あはははは(笑い継続中)

DM:その度にセバスチャンにぶっ飛ばされています。で、その他にもお母さんとグレネスが家の中で戦い始めたりとデーデマン家は大変なことになってしまいました。

アルカライラ:「グレネスのお父さんって……凄いんだね(汗)」

グレネス:「うん……」


  『戦●セバ●チャン』でひとしきり盛り上がるダメDM。


DM:まぁ、君たちは何でグレネスが帰りたくなかったのかが理解できたよ。前回の語られなかった日常は、こんなドタバタな日々でありました。

リースリット:うんうん。

DM:で、戦いを求めて旅立ったあの日、森の中に場面を移します。街を出てすでに数時間経ってると思ってください。では、皆さん<視認>判定を行ってください。難易度は20です。

一同:(コロコロ)

リースリット:……30。

ランツェット:……おっ? 23!

一同:すげぇ!(笑)

DM:<知識:次元界>があったら振っても良いよ。

アルカライラ:ダメです。持ってる二人(スキルにランクを振っているの意。アルカライラとセルマールのこと)は見えていません。

DM:了解。では、赤くて小さい、人型に翼の生えたクリーチャーが飛んでいった。森の木々の間にちらりと見えた。

リースリット:まだ見えるの?

DM:いや、残念ながらすぐに見えなくなった。相手は君たちに気がついてはいなかったようだね。

一同:……。

DM:ランツェットとリースリットは<生存>があったら振ってください。

セルマール:空中の相手の追跡か? 難易度は40ぐらいだったはず。

ランツェット:持ってねぇ!

リースリット:(コロコロ)……29。

DM:なら、その赤いクリーチャーが飛んでいった方角から考えると、タグレットがある方角から飛んできたみたいだね。ただ、君たちも街から離れているので、確実にタグレットから飛んできたとはいえません。

ランツェット:あくまで方角がタグレットの方ってことね。

DM:そうそう。

リースリット:俺たちについてきた?

DM:いや、気づいた様子もなく追い抜いていったけど。

リースリット:じゃあ、みんなに伝えたいけど……。俺、飛んでったクリーチャーが悪魔だってわかってるの?

DM:いや、知識判定振れなかったし、わからないよ。

リースリット:んじゃあ、地面に絵を書いて説明して、「こんなものが空を飛んで行った」ことと「タグレットの方から来た」こと、「俺たちを追い抜いていった」 ってことを伝えるよ。

DM:絵を描いて伝えるって……技能はなんだろう? ……適当なのはないね。じゃあ、判断力で能力値判定してみよう。

リースリット:(コロコロ)……14。

ランツェット:「いや、こうだろう」(コロコロ)……下がった!(笑) 12だ。

DM:難易度は15だったんだがちょっと足りないな。え〜、アルカライラとセルマール、絵を見て知識判定をするなら難易度が5上昇している状態で行えるよ。

アルカライラ:(コロコロ)……18。

セルマール:(コロコロ)27だからHD22まで理解できる。

DM:と言うことは……コイツのHDは3しかありませんので、二人には何なのか理解できたね。インプです。

アルカライラ:インプ? 種族は……デヴィル? 会ったこと無かったっけ。

セルマール:インプはないね。

グレネス:結構飛んでいるものでもないよね?

一同:飛んでるわけないだろう!


  総突っ込みを受けるグレネス。
  そんなのがちょくちょく飛んでる国には行きたくないなぁ。


DM:だから、アルカライラやセルマールにしてみれば、物質界でそうそう見受けられないものがこんなところを飛んでいたって言われても信じられないかも。

セルマール:「リースリット。鳥かなんかと見間違えたんじゃないんですか?」 って反応しかない。

ランツェット:「セルマールがそう言うんじゃ、見間違えだったのかもな」

リースリット:「いや、見間違えるなんてことはない。お前らとは違うんだ」

グレネス:「縁起悪ぅ」 ……ミーポのテレポート使えばタグレットに一度戻ることも、ここに戻ってくることも簡単に出来るんだよね?

DM:タグレットには何回も行ってるのでおそらく平気だろうけど、ここに戻ってくるのは1回目の場所だから……87%だね。

アルカライラ:このDMの13%はでかいですよ。

グレネス:私も同じこと思った。(一同笑)


  おいらのダイスはどんだけプレイヤーに厳しいのよ?


グレネス:そっかぁ、一度戻るにしてもぉ……でも、うちのかぁちゃんもいるし……。

DM:かぁちゃんは14レベルで作ってきました。命中が30を超えたぞ。

グレネス:おおぅ!

一同:げっ!

グレネス:う〜ん、インプをどうするか。これから前回のランダム遭遇に行くんだよね?

DM:そうです。だから実際は確定してしまった時間を、こういうことがありましたってやってるだけです。わかりづらくて申し訳ない。

グレネス:じゃあ、縁起悪いけどかぁちゃんいるから大丈夫だろうとそのまま進みます。

DM:了解。では、縁起悪いことが起こりました、と(一同笑)。 その数日後にはデーモンに遭遇という、さらに縁起の悪いことが起こりました。

一同:あぁ……。


  この演出はデヴィルとデーモンという敵対している悪のクリーチャーがこの地に高い頻度で出没しているということに危機感を持ってもらい、自分たちから行動してもらいたいというシナリオの「引き」でした。
  ですが、前回デーモンが出てきたのはランダム遭遇の結果だったことや、インプの目撃がすでに起こってしまったことにさかのぼって演出されたこともあり、あまり深く囚われずに軽く流されています。

  DMとしては、イベントとしてデヴィルの存在が演出されたこと、前回のデーモン戦を改めて説明していることから、デーモン戦をランダム遭遇の結果ではなく、改めてシナリオに絡めたと感じて欲しかったのです。

  とはいえ説明が足りない。
  これでわかってくれと言うのは流石に無理があった。


 
◆シーン2 異変◆


DM:では、あなた方はそのまま過ごして、結婚式まで残り一月という時期まで時間は進みます。季節は初夏、気持ちの良い風が吹く、緑豊かな季節になりました。

一同:はいはい。

DM:そろそろサフィーラ嬢が式の前準備やドレスの仕上げのために、デーデマン家に来る時期になってます。テレポートとかで来るのが一番なんだろうけど、1回の料金が安くはない(540GPかかる)ので……

セルマール:普通は馬車でしょう。

DM:うん、そうだよね(自信なさげ)。

ランツェット:余り大きくない国なんでしょ? じゃあ、馬車だろう。

DM:うんうん。人数の関係上、馬車は4台(?)ぐらいで来るのではないかという話です。で、予定の日になっても馬車が到着しません。数日前に来た前触れでは、本日到着予定とのことです。

アルカライラ:まぁ、それこそ多少のズレもあるでしょ。

DM:で、翌日になっても到着しません。

グレネス:ん?

アルカライラ:前触れは来ないの? コチラからの迎えは?

DM:前触れは来てないそうです。迎えは出ていますが、首都とタグレットの間の町で合流して、警護をしながらコチラに向っているという迎えで、すでに合流しています。この国は小国なので、首都からタグレットまでは4日ほどです。ですから変動があったとしても1日ほど、しかも大雨などが降ったということもありませんので……。

グレネス:遅れてくる要因もないのに遅れてるってことね?

DM:そうです。で、デーデマン家の方ではどうしたものかなぁ……となってきました。

アルカライラ:コースは決まっているんだよね?

DM:うん。街道は一本しかないしね。

グレネス:「しょうがないから迎えにいってやるかぁ〜」

セルマール:その前に。「その方の身に付けていたものなどがありますか? もしあれば、呪文で様子を見ることが出来ますが」

DM:では、グラルフがラッカスに「セルマール殿が言っておられるが、何かあるかね?」 って。ラッカスは「指輪程度ならありますが」 ってグラルフに返したあと、セルマールに「どれくらい身に付けていた物であれば良いのですか?」

セルマール:「普段から身に付けていた物であれば問題ないのですが。スクライングの呪文をかけたいのです」

DM/ラッカス:スクライング?」


  呪文を知らない一般人に効果を説明するセルマール。


  この世界にも呪文は浸透しているが、特定の呪文(念視の呪文など)を判別できるほど知名度があるのだろうか?
  ホワイトプルームマウンテン(アスキー刊)を読んだらかなりの知名度があるみたいだが。



アルカライラ:その呪文を使ってグレネスを探してたのに、知らないんだ。

DM:グラルフは知ってるけどラッカスは知らんのだ。で、ラッカスは「プレゼントとしていただいたり、交換したりして私が身に付けてしまっているもので大丈夫ですか?」

セルマール:それならすでにラッカスの物になっているなぁ。「それは厳しいですね」

DM:それ以外で完全に彼女の物っていうのはないらしいね。絵とかはあるらしいけど。

セルマール:「ふーむ」

アルカライラ:「向ってくるコースはわかっているんだから、コチラから辿ってみたら良いんじゃない?」

セルマール:「確かに。ですが、それ以前にどうなっているのか調べておきたいのです」

アルカライラ:「う〜ん……」

DM/ラッカス:「愛用のカップなどではどうでしょう?」

アルカライラリースリットそういうものがあるなら……。

セルマール:肖像画より良いかも? 「それでやってみましょう」

DM:では、それを持ってくるようにセバスチャンに伝える。セバスチャンは部屋を出て行くね。

リースリット:持って来る途中でガッシャーンはやめてくれよ(笑)。

セルマール:直さないと使えないからな(笑)。


  その後、結局は肖像画を使用してスクライングすることに。


セルマール:セーヴ難易度は19。そっちは意思セーヴに+3して良いからね。

DM:了解。(コロコロ)では、セルマールは馬車の中が見えます。

セルマール:はい。

DM:馬車の中は血みどろです。

アルカライラグレネスは?

DM:血は黒ずんでいます。

セルマール:う。……え〜、そういうってことは時間が経っているってことですね。

DM:ですね。

ランツェット:で、そこが見えるってことは、すでに死んでいると。


  ここでスクライングは死者に対しては意味ないのか、魂の方の次元界の状況が見えるのか? などの疑問があがった。
  が、シナリオの進行のこともあるので、ここでは死体の周りの状況が見えるということに。

  あとでエロイ人たちに聞いてみよう。

  聞いてみた結果は「死者に対してのスクライングは発動したが見えなかった」 にするのが一番良いとの回答をいただきました。
  教えてくれた方ありがとうございました。



DM:他の人たちは別の部屋で待っているよ。

セルマール:みんな(PCたち)がいる場所に青い顔でそちらに顔を出して……。

アルカライラ:「お疲れサマー」

グレネス:「どうだった〜?」

セルマール:逼迫した雰囲気で「非常に危険な状況です。申し訳ありませんが皆さんすぐに出発しましょう。街道沿いでかまいませんから彼女の来る予定の道を辿りましょう」 って伝えるよ。

アルカライラグレネス「一体何が?」

セルマール:(遮るように)「それは道中で説明します! アルカライラ、死体を保存する呪文を用意してください」

アルカライラ:「……取ってある」


  良い読みだな! おい!


セルマール:「(ラッカスに)急いで出立します」

DM/ラッカス:「一体何が?」

セルマール:「非常に危険な状況です。出来る限りの事はしますが……最悪な事態も覚悟しておいてください」

DM/ラッカス:「最悪の事態……わ、私も一緒に行きます!」

セルマール:ラッカスってアスリトクラート3レベルだよね?(DM頷く) 仕方ない。「……わかりました。構わないでしょう。ですが、現地での調査の邪魔はしないでください」

アルカライラ:スクライングの発動までの時間で出立の準備はしてたで良いの?

DM:いや、これからだろう。

グレネス:なら、セルマールの話を聞いてすぐに準備にかかったってことで。急いで用意しないと。

アルカライラ:これからってことはシールド・アザーとかの呪文はかけてないよね?

DM:うん。そうだね。

アルカライラ:ん。ならグレネス、シールド・アザー焦点具の指輪を貸して。それをラッカスさんに渡して「これを身に付けてください。呪文をかけますので、私から離れないように」 って言ってシールド・アザーをかけます。

グレネス:マ、マジで兄貴も連れて行くんすかー。

DM/ラッカス:「わかりました。よろしくお願いします」

アルカライラ:う〜ん、ジェントル・リボウズレイズデッド……まさか本当に使うことになるとはなぁ……。

リースリット:そういう時用の呪文ですから。

アルカライラ:一応巻物で用意しといたんだ。用意しといてよかったぁ。

リースリット:馬借りて行ける?

DM:行けるよ。馬を走らせるだけなら判定は必要ないからね。<騎乗>のところにそう書いてある。

リースリット:じゃあ、人数分借りて行こう。

DM:では、君たちは準備を整え、タグレットをあとにした。

 
◆シーン3 真っ赤なドレス◆


DM:タグレットを出て数時間、君たちはサフィーラ嬢が通るはずだった街道を逆に進んでいく。すでに説明してたってことで良い?

セルマール:あ、はい。と言う訳でみんなよろしく。

一同:了解。

DM:昼すぎに君達の進行方向から早馬が駆けてきます。君らがそれを止め、身分を問いただすと、デーデマン家が各所に配置した早馬のようです。ラッカスが身分を明かすといろいろ話し始めます。

一同:どうなってる?

DM:兵士が語るには、彼はポーネー村に配置されていたそうなんですが、近くで男爵一行が賊に襲われ、数時間前に発見されたそうです。男爵一行はタグレットから出された兵士や男爵家の護衛なんかも含めて総勢40人ほどになっていたようです。ですが、サフィーラ嬢はもちろんその母親も含めて1人の生存者もなく、全滅が確認されました。その報告の為に街道を急いでいたと言います。

一同:……(溜め息)。

DM:で、襲撃には魔法なども使われた形跡があるそうです。

ランツェット:「……完全な全滅なのか。生存者はなし?」

DM/兵士:「そうです」

グレネス:「襲撃者側の被害と言うか、そいつらの死体はなかったの?」

DM/兵士:「襲撃者側の死体などは一つもありませんでした」

リースリット:「まぁ、そうだろうな」

DM/兵士:「兵は戦った形跡があるのですが、その剣には血もついていませんでした」

アルカライラ:「詳しくは私たちが行って調べた方が良いよ」

一同:「そうだな」

DM:で、話を聞くに、時間的にはセルマールがスクライングした直後ぐらいに発覚したそうで、すでに遺体の回収は済んで近くの村に運び込まれています。まだ埋めてはいないそうですが簡単な弔いをしているそうです。

グレネス:「え!?」

DM:遺体をそのまま何日も放置できないから運ぶだろうし。村のタウンガードが初期の調査は行っているしね。

セルマール:遺体は教会に安置している状態ね?

DM:そう。で、今頃は聖別をしている頃合だろうって。

アルカライラ:あぁそうか、普通は生き返らせるなんて発想はないよね。一般人はね。

DM:お金がかかるしね。

アルカライラ:サフィーラ復活させた代金て、請求して良いのかしら? 勝手にやっちゃだめなのかなぁ?

リースリット:良いんじゃないの? 判断する人も隣にいるんだし。

DM:貴族と言えどもあまり自由になるお金はないんだが……。特に今の時期は結婚式の為にお金使ってるし、グレネス探して連れ戻すのにも、呪文代かかっているし……。

グレネス:う!?

ランツェット:それより村に急がないと。村の場所は聞いたで良いよね? なら進もう。

セルマール:ですね。「急ぎましょう」

DM:了解。では彼は君たちと離れ、そのままタグレットに向うよ。

リースリット:まぁそうだろうな。

DM:では君たちは数時間して村に着きます。名前は……ポーネー村です。人口200人ほどの小さい村です。ここには襲撃で死んだ者たちの遺体が運び込まれています。襲撃現場はもう少し首都よりに離れています。

リースリット:「襲撃現場の方に行くか?」

ランツェット:「いや、後にしよう」

DM:では、当然ラッカスはサフィーラに会いに教会へ向います。

一同:ついていくよ。

DM:老クレリックと数人のクレリックがいる小さい教会で、ペイロアの教会のようです。中に入ると、死体が累々と。クレリックたちがががんばったのか、遺体はどれも血汚れなど綺麗にされ、幾つかは新しい服を着ています。

アルカライラ:死んでから一日経っちゃってるの? じゃあ、復活させることが出来ないね……。


  ここで勘違いと言うか誤読があったようだ。
  レイズ・デッドは術者レベルごとに1日前までに死んだ者を生き返らせることが可能な呪文である。


DM:サフィーラはまだ新しい服に着替えさせられていないのか、血で染まった真っ赤なドレスのままです。そんなサフィーラの遺体に、ラッカスは縋りつき、泣き伏しております。「ようやく結婚できるはずだったのに」 とか「何でこんなことに」 とかいろいろ言っております。で、アルカライラの復活させることができないと言う言葉に、さらにショックを受けたようです。

一同:……。

アルカライラ:「力及ばず……申し訳ない」

リースリット:もっと高レベルの復活呪文で良いんじゃ?

DM:金がないっつーの。

アルカライラ:レイズ・デッド代の5450GPも出せないって言うんだから無理でしょう。

DM:5000GPって…+2の防具が買えるんですが。

セルマール:+2の防具って言ったら普通の貴族じゃあ代々伝える物だよね。


  う〜ん、貴族の経済状況がよくわからんなぁ。
  国が小さく、デーデマン家のある土地も大きな町であり、最近はお金の出費が激しい状況と考え復活費用は出せないと判断したが……。

  ここいらへんの参考資料ってどこかにないものか。
  知っている方がいらしたら、どうか教えてください。



  ひとしきり、経済状況を話し合った後、プレイに戻る一同。


アルカライラ:では、ラッカスに「この状況でこういうことを言うのは何ですけれども、彼女らを殺した者たちに裁きを受けさせることが、彼女の魂に対して何らかの慰めになると思うのですが。その手がかりとして彼女とお話させてもらいたいのですが」

DM/ラッカス:「……それは一体、どういう?」

アルカライラ:スピーク・ウィズ・デッドの呪文を使いたいのです」 って言って説明する。

DM/ラッカス:なら説明を受けて。涙を流しながら「わかりました。よろしくお願いします。私としてもこのまま済ますわけには行きません」

アルカライラ:「わかりました。では、しばらく離れてください」 サフィーラの遺体に触れて、スピーク・ウィズ・デッドを発動します。

DM:了解。ではセーヴを(コロコロ)。はい、呪文が正しくかかりました。サフィーラの遺体は濁った目を開き、カタカタと小さく動いています。では質問をどうぞ。

アルカライラ:術者レベルが2レベルごとに1つだから、5個質問できる。……しまった! 何を質問するのか相談しておけばよかった(笑)。


  まぁ、TRPGはよく時間が止まるので、良いのではないでしょうか。


アルカライラ:「では、あなたを殺した者の容貌を教えてください」

DM:「白い……白い……白い……白い……赤い……赤い……赤い……赤い……大きい……大きい……大きい……大きい……ナイフ……ナイフ……ナイフ……ナイフ……」 あ、彼女だけはナイフで胸を刺されて死んでるって言うのを忘れちった(笑)。

グレネス:彼女だけ? 他は違う方法で殺されているの?

DM:そう。ナイフで殺害されているのはサフィーラだけ。言ってたって事でよろしく。

アルカライラ:次の質問。「あなた方を襲った賊の人数は?」

DM:「見たのは2種類……見たのは2種類……見たのは2種類……見たのは2種類……見たのは2種類……」

グレネス:「種類? 人じゃないの?」

セルマール:「襲ったのは人かどうか聞いてくれ」

アルカライラ:「その2種類の敵は人でしたか?」

DM:「いいえ……いいえ……いいえ……いいえ……いいえ……」

一同:いいえ……?

グレネス:「人間じゃないのかぁ」

アルカライラ:「人間じゃないのにナイフを使ってる? 偽装?」

リースリット:「ナイフは彼女が持ってた物なのかもしれないけどな」

一同:……。

セルマール:「現状、容貌、人数、種別を聞いたんだよね。他に何を聞くか……」

グレネス:「これだけじゃわからないね。赤くて白くてデカイのがナイフを使ったのか……」

セルマール:「2種類ってどういう風に分ければ良いのかもわからんしな」


  次の質問を効果的にするため、現状の答えを元にいろいろと相談する一行。
  それぞれ意見が出され、時間が過ぎていく。
  もちろん、ゲーム内時間は止まったままだが。


アルカライラ:推理は後。今は質問をすることが先だ。……敵が何を言ってたかっていうのは?

一同:あ〜。

アルカライラ:じゃあ、次の質問。「敵はあなたに何と言っていたか?」

DM:「何か言っていた……言葉わからない……何か言っていた……言葉わからない……言っていた……わからない」

一同:ふ〜む。

アルカライラ:つなげて考えても良いかなぁ? “敵は翼を持っていたか”って。人間じゃないわけだし。

ランツェット:あ〜、それでもだいぶ絞れるね。

グレネス:それって、インプのこと?

DM:ちなみにあの赤いの(インプ)を見たのは2ヶ月ぐらい前だけどね。

グレネス:赤……そうだ! 赤だよアレも!

アルカライラ:だから、つなげて考えても良いかなと。

ランツェット:翼が生えてるものだったら、赤い方はインプじゃないかってなるね。

セルマール:私はあの時<視認>判定失敗してるし、見間違えじゃないのかってセリフを言った手前、そんなことは言えない。(一同笑)

アルカライラ:じゃあ、そうしよう。私はそう質問する。「敵は翼を持っていたか?」

DM:「持っていた……持っていない……持っていた……持っていない……」

グレネス:2種類いたわけだからこれで良いのか。

アルカライラ:だね。

DM:これで呪文は終わり?

アルカライラ:そう。さて、「皆さんどうしましょう? 遺体を保存して次週もう一度かけるって手もあるけど。その場合、埋葬できないってことになるけど」

DM:教会の人もクレリックですので、そういう呪文があるのは理解しているし、復活させる意思があるのなら埋葬はしないけれど。

リースリット:「それは俺たちの決めることじゃない」

アルカライラ:だよね。隣を見るけど。

DM/ラッカス:頷いて「よろしくお願いします。その際は皆さんに頼んでもよろしいですか?」

アルカライラ:「私の力では……」 出来るんならやってるよ。

DM/ラッカス:「そうですか……」 どっかの大都市に行って巻物買って来るしかないんじゃないかな?

リースリット:復活させる呪文て他にどんなのがあるの?

アルカライラ:リインカーネイトとか。

DMセルマールダメェ! 面白くなっちゃうからダメェ!(一同笑)

DM:転生してミーポの奥さんに最適! とかなったら困るだろ!(一同爆笑)


  脱線を元に戻して……。


DM/ラッカス:「お金は何とか用意します。どうかお願いします」 ……ああ、デーデマン家傾いたな。

セルマール:傾いたな。

リースリット:傾いたな。

アルカライラ:傾いたなぁ……。(一同笑)


  その後、遺体保存のためにジェントル・リボウズを老クレリックに頼み、かけてもらう。


DM:え〜と、呪文サービスだから60GPだね。

アルカライラ:やす!

グレネス:じゃあ、私が払っておきます。傾いたら困るし。

セルマール:60GPで傾かねぇよ!(一同爆笑)

アルカライラ:この場はこれで良いとして、現場検証に行った方がいいんじゃない?

DM:ラッカスはどうする? 遺体を持ってタグレットに戻りたいんだけど。

グレネス:一人で帰すのはちょっと……。


  相談後、ラッカスには村で待機してもらい、コチラに駆けつけてくるはずであろう男爵と合流した後に、今後の行動を決めてもらうことに。
  その間一行は調査を進める。

 
◆シーン4 調査開始◆


リースリット:「何の為に殺したんだろうな」

アルカライラランツェット「それを調べに行く(のよ/んだ)」

リースリット:「殺したってことは邪魔だったんだろうけど。復活されたら意味ないじゃん。死体を燃やすとかしてないんだろ? どういうつもりだったのかなって」

DM:レイズ・デッドされたくないんなら、首を落として持ち去れば良いしね。

リースリット:ああ、そんな簡単なんだ?

アルカライラ:「損傷した状態や灰からの復活にはもっと高レベルの呪文が必要になるね」

DM:そう。そんな呪文は使える術者が少ないし、さらにかかるお金が高いから普通は復活させようとは思わない。

リースリット:「ああ、そうか。……なおさら、どういうつもりだったのかわからんな」

アルカライラ:トゥルー・リザレクションなら魂さえあれば復活できるけどね」

DM:その発言が出たなら<知識:神秘学>を振ってもらおう。難易度は25。

アルカライラ:私だけ? なんか重要そうな。(コロコロ)……幸運の領域で振りなおしてもダメ。

DM:了解。では頭の片隅に何か引っ掛かったけど、思い出せはしなかった。

アルカライラ:ちぇっ。「ところで馬車は持ってきてるの?」

ランツェット:「そうだ。馬車は無事だったのかな? 馬車は破壊されてた?」

DM:近くのクレリックが応えるね。「馬車の残骸や、輿入れ道具などはコチラに持ってきています。教会の裏においてありますのでどうぞ」

セルマール:そちらに見に行くけど。

DM:では、目の前に破壊された馬車などが置かれている。彼女が乗ってた馬車だけは比較的無事だけれど、その他は焦げ焦げ、[火]ダメージでほぼ完全に破壊されている。彼女の馬車も中は血が飛び散っていたりしている。

一同:火ぃ〜?

ランツェット:「敵は火を使うようだな」

アルカライラ:「爪の跡とか、破壊の痕跡見つけられないかな? リースリット、<捜索>してみてよ」

グレネス:「見つかったらインプたちがやったってってことになるよね」

ランツェット:「決定にはならんだろうが、有力にはなるな」

リースリット:ん〜。(コロコロ)37。

DM:では、扉が外から力ずくで引き剥がされたようで蝶番が飛んでる。で、<捜索>で赤い鱗? を1枚見つけた。

ランツェット:鱗? 竜か?(笑)


  次元界の生物は死んでしまったら物質界から消えてしまう。
  よって体からはがれた鱗も消えてしまうのではないか……と思ったが、シナリオの都合上存在させることに。



リースリット:これは渡しとくか。「こんな物を見つけたぞ」

DM:で、その他にも馬車の外壁なんかに引っかいたような爪の跡なんかを見つける。

リースリット:ああ、なんとなく想像できるよ。

DM:状況からして、扉を外から引き剥がして、大型のモノが“無理やり入り込む”で体を入れて、中が見えにくい状況なのにもかかわらず、“中型サイズのナイフ”でブスリっていうのがリースリットの脳裏に浮かぶ。

リースリット:外からバーンてやっちゃえば良いのに、わざわざナイフで殺すか!?

DM:そう! リースリットはそこに引っ掛かった。彼女以外はそんな殺され方はしていない。

グレネス:他の死体は違う殺され方なんでしょ?

DM:うん。戦闘による殺され方だね。火で焼かれたり、引き裂かれたり、殴られたり。

グレネス:同乗者の母親はどうだったの? サフィーラと同じ?

DM:いや。力ずくで首の骨が折られているね。

セルマール:サフィーラ以外は力ずく、もしくは焼け焦げか。

グレネス:娘さんだけが違う殺され方なのね。

リースリット:敵のサイズはわからないかな?

DM:<生存>振ってみて? 爪とかのサイズでわかるかもよ? (判定結果を聞いて)それならわかる。爪あとからして大型だね。

リースリット:大型なのにサイズの違う武器で殺してるのか!

DM:うん。“遮蔽”や“無理やり入り込む”、“サイズの違う武器”なんかで通常よりも命中しづらいはずなんだけど、わざわざナイフを使っている。

アルカライラ:そんな状況でわざわざナイフを使っているってことは、そのナイフを使うことに意味があったってことでしょ。

リースリット:生き返らせることを前提に殺したのか?

ランツェット:それは意味がないような。

DM:リースリットは<知識:神秘学>振ってくれ。

リースリット:ある訳ねー。

セルマール:俺もリースリットの話しから、おかしいと思うから振らせてくれ。

アルカライラ:ちょっと待って。私がさっき引っ掛かったことも話して、セルマールに判定してもらいたいんだけど。

DM:OK。なら、これらの引っ掛かりは全部一つのことに集約されるので、<知識;神秘学>の難易度が下がりました。

アルカライラ:やった、やった。(喜)

セルマール:では。(コロコロ)……31

DM:はい。では、その武器で殺されると、被害者の魂は武器の中に封じ込められ復活することが出来ないっていう魔法の効果があるということを思い出します。


  この効果をどれかのサプリで見た覚えがあるのだが、自分の持っている中から探し出すことは出来なかった。
  見落としか、気のせいか……、いずれにせよ、今回のシナリオではこの魔法効果が存在することを前提に話を進める。

  初心者スレで質問したところ、戦士大全に記載されているシノーンなる“材質”の効果であった。



セルマール:「昔、書物で読んだ中に、武器に魂を封じ込める魔法の効果があったのを思い出しました」

グレネス:「ってことは故意的に彼女が狙われたって考えられるのか」

セルマール:「人質ならぬ魂質というところでしょうか」

リースリット:復活呪文にはそんなの関係ないんじゃないの?

DM:復活呪文は、魂に呼びかけて、魂が承諾すれば復活できるというものだから。

ランツェット:てことは(復活呪文を使って)そういう状況になっても、魂を呼べないってことだね。

DM:そう。普通なら魂に「復活しとく?」 って質問して、向こうが「オゥイェー」 って言えば復活できるし、断ることも出来るんだけど、魂を武器に封じられた状況ではそれをすることも出来ない。

ランツェット:Yボタンが押せないってことなんだな。

DM:と、そんなことをセルマールから聞きました。

一同:了解。

グレネス:「そんなものまで用意してたんなら完全に彼女狙いだね」

ランツェット:「厳密に言うなら彼女の魂狙いってことだな」

セルマール:「グレネス。あなたの一族はどなたかに恨みを買っているとかはないですか?」

グレネス:「え〜……それはないはずだけれども……」

セルマール:「もしくは男爵の側に」

アルカライラ:「男爵側だったら男爵に直接聞いてみないとわからないでしょう」

セルマール:「……そうですね。では、それまで出来るだけの情報を集めましょう」

アルカライラ:とりあえず持ってこれた物がここにあるんでしょう?

DM:そう。現場は別のところ。

グレネス:人数とかはあってたのかな?

DM:死者の数? 合ってそうだけれど。人数確認の為に首都よりの村にサフィーラ一行は何人で泊まっっていたか聞きに行ってる。

ランツェット:とりあえず、現場の状況を調べに行かないと。襲撃から2、3日たってるんでしょ? 現場の状況もそのままって訳にはいかないと思うけど。

グレネス:現場に何か手がかりが残ってれば良いけど。

DM:あ、そうだ。さっきの鱗とか爪とかでモンスターの知識判定が出来ます。手がかりだけなんで難易度は上がりますが<知識:次元界>を振ってかまいませんよ。

アルカライラセルマールは〜い(コロコロ)。

DM:(セルマールの判定結果を聞いて)ならわかります。前に一度戦ったことがあるデヴィル、ボーン・デヴィルです。

セルマール:(MMの絵を見て)白いってこっちかぁ。

アルカライラ:(MMの絵を見て)……赤いのはこっち?

リースリット:(MMの絵を見て)赤いのこれなんじゃないの?

セルマール:ピット・フィーンドは勘弁して欲しいんだけど……。


  シナリオ名が「炎の悪魔」という時点でバレバレです。
  ボーン・デヴィルの強さも思い出し、騒ぎ始める一行。
  プレイヤーさんたちの騒ぎもひとしきり落ち着いたところでさらに知識判定を行う。



DM:インプの存在、ボーン・デヴィルの存在、そして残された鱗がありますので、続いて<知識:次元界>をどうぞ。


  そして聞きたくなかった名前がDMより告げられる。
  「ピット・フィーンド」と。


セルマール:やっぱピット・フィーンドか! 勘弁してくれぇ〜!


  当たらないだの、再生があるだの、こんなのよけられねぇだの、さらに阿鼻叫喚する一行。
  まだ戦っていないのだが……。

  みんな、がんばって!。



DM:戦うとしたら、あと2回セッションをして13レベルになってから戦うでしょう。

グレネス:13レベルで、かぁ……。

ランツェット:戦闘することになるのね……(げんなり)。

 
◆シーン5 襲撃現場◆


DM:では現場に着きました。現場は馬で3時間ほどのところです。あまり人通りがあるとは言えない街道ですが、2日間事件が発覚しなかったのは運が悪かったとしか言いようがありません。幅15フィートほどの土を踏みしめた街道です。街道は森に近く、周りには樹がまばらにあります。

セルマール:樹を切り開いて、作った街道ですね。

ランツェット:ほとんど寝そべるように這いつくばって遺留品があるかどうか調べよう。

アルカライラ:踊る大捜査線の映画のように並んで這いつくばって進むんだね。

DM:では<捜索>を振ってください。

一同:うりゃ〜。(コロコロ)

DM:(判定結果を聞いて)ではリースリット、あなたは足跡や争いの跡などを見つけることが出来ます。それらの中には人間外のものも見つけることも出来ます。

アルカライラグレネスお〜、やっぱり。

リースリット:じゃあ足跡のことをみんなに教えて追跡します。

DM:あいよ。では追跡の前に、アルカライラとセルマールは足跡からクリーチャーの正体がわかったか振って良いよ。<知識:次元界>ね。

セルマール:(コロコロ)26。

アルカライラ:やっぱり<知識:宗教>以外はセルマールに任せちゃって良いや。

DM:では難易度を上回ってるので敵の正体がわかります。レムレー、ヘルキャット、ボーン・デヴィル、アイス・デヴィル、ホーンド・デヴィル、ピット・フィーンドです。で、それらの足跡が多数存在してます。

一同:うわぁ〜。

リースリット:あ、悪魔軍団……。

DM:そう、悪魔軍団です。

セルマール:と言うことは、何か計画があるということだね。

一同:……。

セルマール:どのくらい居そうですか?

DM:正確な数はわからないね。ほとんどのデヴィルが飛べたりテレポートできるから。レムレーなんかは10体ぐらい居そうだけど。

セルマール:そこいらは多くて当たり前だからな。種類がわかるだけか。

DM:でもホーンド・デヴィルやピット・フィーンド出張ってきてることから“計画”の重要性が伺えるね。

セルマール:うん。

リースリット:う〜ん、足跡追跡してみたいけど……どうせコイツラ全員空飛べんだろ。っと、そういやコイツラ、テレポートもできるんだったよな。ぜってぇ無理じゃん。


  全員が全員飛べる訳ではないし、テレポート出来るわけでもない。
  多くのデヴィルがどちらか(または両方)の能力を持っているのは確かだけれど。



セルマール:そうだなぁ。物質界には本拠地は置かないであっちに戻るだろうし。

DM:まぁ、自分たちの世界に帰還するためのポータルの側に拠点を置いたり、計画の為に一時的に置く事はあるだろう。いちいち帰るのめんどくさいじゃん。……で、飛べないヤツもいるので足跡追跡してみるかね?

リースリット:ああ、じゃあしてみよう。(コロコロ)30。

DM:ヘルキャットらしきモノの足跡が続いておりまして、近くの森に続いています。

リースリット:「足跡あったぞ。追跡してみよう」 追跡してみるけど。

DM:あいよ。では、追跡していくと次第に森の中に入っていく。1時間ほど足跡を追跡したところで<生存>振ってくれ。

リースリット:(コロコロ)む、低いか? 22。

DM:……残念だが足跡を見失ってしまいました。

リースリット:なにぃ。

セルマール:追って来た足跡は一定の方向だった?

DM:そうだね。

リースリット:この時点で進行方向と思われる方向を見てみるけど何もない?

DM:森の中なので視界は通らないね。すぐに樹で見えなくなるよ。

リースリット:ああ、そうか。

グレネス:さっきの経験値稼ぎに行った時に見つけていたっていうインプ(シーン1)の進行方向と合ったりしない?

DM:ファイターの君では良くわからない。

グレネス:そっかぁ。

リースリット:とりあえずここいらに印になるように、布かなんかを樹に結んでおこうか。じゃあ「一度戻るか」

グレネス:はぁい。

セルマール:……うぅ、こないだ買ったばかりの巻物使うしかないのか? もう少しわかってから使うほうが良いのか……、でもここで情報を手に入れないとどうにもならないよなぁ(ぼそぼそ)。

一同:

セルマール:いや、呪文のダウンロードが出来るから……(ぼそぼそ)。うん、DM! コンタクト・アザー・プレインをダウンロードして発動します。

DM:了解。どういう存在と交信する?

セルマール:……外方次元界の中級神格と交信します。……これって交信する次元界とか、神格とか選択できたっけ? 九層地獄の悪魔と交信したいんだけど。

DM:う〜ん、どうだろう? 出来るような気もするし……、とりあえず今回はOKってことで。では、九層地獄の中級神格並みに力ある者との交信に成功したよ。質問はどうする?


  地獄の主アスモデウスですら神格を得ていないのだから、中級神格で『悪魔』はなかったり。
  とりあえず地獄では下級神格のティアマトや他の悪の神格もいるそうなので、そちらと交信できたとするべきだった。
  それとも半神格にするべきだったか?



セルマール:(みんなに)11個の質問が可能です。

一同:う〜ん。

セルマール:まずは「ホルスト国で計画を進行させているか?」 で。(コロコロ)判定は成功。

DM:(コロコロ)「然り」

セルマール:え〜と、男爵家の名前はなんて言ったっけ?

DM:クウィディオン。

アルカライラ:なんて言い難い名前。

DM:カッコ良いと思ったんだよ。(苦笑)

セルマール:次の質問。「デーデマン家とクウィディオン家の挙式にかかわることか?」

DM:「否」

セルマール:否……否ぁ?

アルカライラ:両家の挙式にかかわることじゃあないんなら、どちらかの家に対する計画なのかどうか?

セルマール:それでいってみよう。「デーデマン家に恨みを持つ存在はそちら(地獄)にいるか?」

DM:「否」

セルマール:次は「クウィディオン家に対する恨みを持つ存在はそちら(地獄)にいるか?」

DM:「否」

セルマールリースリット否ぁ〜? 恨みじゃないのか!

グレネス:家じゃなく、サフィーラ自身に恨みがあるんじゃないかな。

ランツェット:……恨みというか、今回魂が封印されていることから考えるに、計画上必要な物ってことなんじゃないかな。

グレネス:ああ、なるほど。

セルマール:わかった。え〜と「クウィディオン家の令嬢の魂はそちらの次元界にあるのか?」

DM:「否」

セルマール:「クウィディオン家の令嬢の魂はコチラの世界(物質界)にあるのか?」

DM:「然り」

ランツェット:「魂自体が計画に必要な物なのかを聞いたほうが良いのではないか?」 そこら辺がまだ類推でしかないから。人質として考えていたけれど、もしかしたら彼女の魂自体が必要なのではないかってこと。

グレネス:なるほどねぇ〜。

セルマール:わかった。「クウィディオン家の令嬢の魂は計画の要となるのか?」

DM:「然り」

リースリット:やっぱりなんかあるんだ。

グレネス:「“要”ってだけじゃ人質としての計画の要なのかわからないね」

アルカライラ:「人質としての要なのか、魂を媒体にして何かを行うのかを聞いてみたほうがよくない? 何かの復活の為に必要なのか? とか」

セルマール:「恐ろしいことを質問させるなぁ。(苦笑) では、“彼女の魂は何かを復活させる為に必要なのか?”」

DM:「然り」

グレネス:復活っすかぁ?

アルカライラ:身近なキーワードが出てきたねぇ。

セルマール:「復活したその存在は物質界への帰還を望むか?」

DM:「無意味」

一同:無意味〜?

DM:質問自体が無意味と言う意味ね。

一同:……。

ランツェット:事ここに至って、「先日のバードの語ったディドの伝説と、デーデマン家の成立には酷似点が多すぎる」 ことをみんなに伝えるよ。「あくまで俺の意見だが」

DM:(グレネスに)あなたの家ってアシャーダロンに関わりあるんじゃないの? って言われたよ。

グレネス:「いやぁ〜。そんなことはないと思うんだけど」 とりあえず全面否定するよ。「そんなことは聞いたことがない」 って(笑)。

ランツェット:あくまで俺の意見だけどね。

グレネス:「そんな家なんかいっぱいあるんじゃないの?」

ランツェット:「イヤ、そんな伝説の家がいっぱいあったら困る」(一同笑)

グレネス:「いやいや、伝説じゃなく武勇で成り上がった家って意味ね」

ランツェット:「確かに武勇で成り上がった家は数多いだろう。だが、君の家は伝説との類似点が多すぎる」

グレネス:いやぁ……。

セルマール:わかった、わかった。じゃあそれを踏まえて質問してみよう。「その復活する存在はディドに恨みを持つのか?」

DM:「無意味」

アルカライラ:「ランツェットの話しで行くなら、ディドに恨みを持つんだったらデーデマン家への恨みって質問で答えてるでしょう」

セルマール:「ああ、そうか」


  ここで十分ほど最後の質問ということで相談する一行。


アルカライラ:「“復活の儀式はホルスト国で行われるのか?”ってのは? 現状では漠然としてるけれど、残り一つじゃ、どっちにしろ絞りきれないし」

ランツェット:「そうだな。少しでも範囲を狭めておいた方が良いんじゃないかな」

セルマール:ん。じゃあ「復活の儀式はホルスト国で行われるのか?」

DM:「否」

リースリット:違う場所かぁ……。

アルカライラ:これはウソ臭いけどね。

DM:そんな事言ったらどれもウソの可能性はあるからねぇ。

ランツェット:確認のしようが無い以上、どれも本当のことって受け止めないと進まないしな。

一同:うん。


  上では省略しているが、正答の判定とセルマールの能力値判定は行っている。
  ちなみにウソの回答は一つしかなかった。

 
◆シーン6 光に潜む牙◆


  質問の答えをそれぞれが咀嚼し、今後の行動を話し合う一行。


DM:ところで君たちはこれからどうするの? 今は夕方、もう1時間もすれば日も沈む時間で、森の中の足跡を見失った場所で話し合っていたわけだけど。

グレネス:もう調べられることないでしょ?

DM:まぁ、足跡は見失っちゃったわけだし。……リースリットは<聞き耳>振ってくれるかな?

リースリット:(コロコロ)……30。

DM:了解。……。

リースリット:……何にも聞こえなかったんだな?

グレネス:「とりあえず今後のことは戻ってから決める、で良いのかな?」

アルカライラ:「そうだね。一度戻ろう」

リースリット:この場所の<捜索>ってしてないよな? 出来る?

DM:ぶっちゃけ、足跡追跡失敗している時点でここには何もない。

リースリット:何もないのか。

DM:ここにある遺留品は足跡だけだったんだ。

リースリット:……何もないのかよ〜。

アルカライラ:よかったじゃん。敵も出なくて。

リースリット:いや、逆に出た方がよかったんじゃないか? 仕方ない、引き返すか。

DM:テレポートで帰還じゃなくて良いの?

ランツェットリースリットああ、このままで良いよ。

DM:了解。なら君たちは森を引き返した。


  森の中を引き返す。
  実はヘルキャットが追跡してきた者たちを襲うために森の奥にいたのだ。
  ヘルキャットは<聞き耳>に成功し、呪文を聞きつけ、一行へと近づいていた(それを聞きつけたかどうかの<聞き耳>だった)。

  ヘルキャットで不意を襲うことも考えた(一番脆弱そうなミーポが狙われていた)が、一行の正体を知るために逆に追跡することに。

  ヘルキャットは淡く光っており、光の下では不可視状態となる特殊能力を持っている。
  森の中で追跡をした場合、そんなに道を選んだとしても、木々の陰の中を通らざるを得ないだろう。

  と言うわけでヘルキャットの<隠れ身>に−5のペナルティをつけ、一行に<視認>判定をしてもらうことに。


DM:帰途の途中で君たちは何かに気づくかもしれない。<視認>を振ってみてくれ。チャンスは3回。

一同:3回〜?(コロコロ×3)

DM:(判定結果を聞いて)お、2回目で気づいたね。では、帰途について1時間、周囲を警戒しながら森を引き返していると、背後で木々の木陰に一瞬淡い光が浮かび上がるのをリースリットは気づいたね。

アルカライラ:ヘルキャットがいる!

リースリット:見たことあるの?

DM:見たことないけど、さっきの現場でセルマールが足跡から判別したよ。 んで、その時いろいろ教わった。

リースリット:なら 「敵がいるぞ!」 って囁く。

DM:(なら、<聞き耳>振って……気づいたな) リースリットが注意を促したことに気づいたヘルキャットは光の中に身を投げ出すよ。

グレネス:振り返ったときには見えない?

DM:うん。 不可視状態になったみたいだね。

一同:戦闘だぁ〜っ!

DM:(フリットマップ森林を広げながら) 配置よろしく。 テレポートとかで撤退と言う手もあるけど?

ランツェット:いや、やろう。

グレネス:行っくぞー!(イニシアチブを振る)


  ここまでで何かが溜まっていたのか、戦闘を希望する一行。


 ■1ラウンド/イニシアチブ:リースリット→アルカライラ→ヘルキャット→セルマール→ミーポ→ランツェット→グレネス(以降のイニシアチブはPCのみ一文字目で表記)

リースリット:俺からか……と言っても不可視で見えないじゃないか。

アルカライラ:なら私の後に行動遅延したら? インヴィジビリティ・パージ使うし。

リースリット:見えるようになるんだっけ? んじゃ、アルカライラの後まで行動遅延。

アルカライラ:次は私ね。 巻物を取り出して……って移動できないじゃん。 仕方ない、5フィート・ステップしながらインヴィジビリティ・パージを発動。 私を中心に25フィート内に入ってきたら、ヘルキャットの姿が浮かびます。 「みんな、私に寄って!」

リースリット:俺の番か。 ……行動遅延したが見えないまんまだな。 ファイアーボールの宝石でも適当に投げてやろうか、おい!(笑)

DM:巻き込まれるかわからんし、たぶん呪文抵抗抜けないぞ?

リースリット:良いんだよ、上手くいきゃあ出てくるだろうから。

セルマール:ファイアーボールに巻き込んでも姿出てこないだろう。

リースリット:仕方ない。 再度行動遅延。 ヘルキャットの後に。

DM:了解。 では、こっちか。 突撃は……木が邪魔で出来ないな。 <忍び足>をしながら2倍移動(コロコロ)。 <聞き耳>振ってくれ。

ランツェット:いいの?

DM:こっちの移動に対しての受動的な判定だから、これにはアクションは必要ないよ。

一同:お〜(コロコロ)。

DM:(判定結果を聞いて)リースリットは大体の位置を把握した(大体の位置を教える)。 こっちの行動は終了ね。

リースリット:今フリーアクションで大体の位置を教えること出来る?

DM:出来るよ。 ついでに行動遅延で君の番だ。

リースリット:ああ、そうか。 なら 「あの樹の向こうだ」 って言って場所を教える。 で、ヘルキャットの方に近づいて、防御専念。

セルマール:私の番。 ん〜、全員入るね。 ヘイストを発動して行動終了。

DM/ミーポ:次はミーポの行動ね? 何しようかなぁ。

セルマール:「ミーポ、グリッター・ダストを発動してくれるとありがたいが」

DM/ミーポ:なるほど。 なら拡大した方が良いかな。 「わかった!」って叫んで、5レベルスロットを使って≪呪文効果範囲拡大≫してグリッター・ダストを発動。 「これでどうだぁぁぁ」


  ミーポはヘルキャットの正確な位置をわかっていないので、教えられた位置からランダムで呪文の中心点をずらして発動させる。

  ランダムな位置での呪文発動なので、ヘルキャットが効果範囲に入らない可能性もあったが、効果範囲を拡大したおかげで、無事ヘルキャットを収める。
  ヘルキャットはセーヴに成功し盲目状態になることはなかったが、不可視の体がくっきりと浮かび上がった。


アルカライラ:これってヘルキャットが移動しても見えてるんだよね? あ、パージいらね。(苦笑)

DM/ミーポ:あ、5フィート・ステップでグレネスの後ろに。

一同:はいはい。

ランツェット:ん〜と、樹はないね。なら、ヘルキャットに悪を討つ突撃!……悪だよね?(一同笑)

DM:大丈夫、悪だよ(笑)。

ランツェット:了解! なら(コロコロ)AC33まで命中してダメージは36点。「とぉ!」

DM:ランツェットの一撃はやすやすとヘルキャットの皮膚を切り裂いた。……思ったよりダメージ低いね?

ランツェット:だって、4D6振って7ですよ? 低すぎる。

DM:……イヤ、一応半分以上削れてますんで。

グレネス:じゃあ、私も突撃しようか。≪強打≫に5点入れて……(コロコロ)AC26まで命中。ダメージは44点!

DM:よ、44点ですか。え〜、ではグレネスの一撃はダメージ減少をやすやすと貫き、ヘルキャットを真っ二つにしました。「ギャピー」と言う断末魔を上げて、倒れました。

リースリット:弱いなぁ。

DM:テレパシーで「お前らのような者がいるとは……」って伝わってくるよ。

リースリット:じゃあ心の中で「バーカ、バーカ」って言ってやろう。(一同笑)

DM:ひでぇ! そんな屈辱を受けながらヘルキャットは塵となり、この世界から消えます。

グレネス:血の跡とかも残らない?

DM:うん。と、ここで<聞き耳>を振ってください。

一同:うりゃ(コロコロ)。

DM:(判定結果を聞いて)では、セルマールとリースリットは“バサバサ”っとあまり重くない体重の羽音を聞きました。

セルマール:! インプだな。

アルカライラ:そっち見るけど。

DM:森の木々に隠れて姿は見えない。羽音は遠ざかっていくね。

セルマール:インプはインヴィジビリティあったな。

DM:うん。たぶん不可視状態でヘルキャットと共にいたんだろうね。で、連絡のために帰還したと。

ランツェット:ヘルキャットは生きたトラップだったか。

DM:で、どうする?

アルカライラ:と言っても手がかりないし。

グレネス:あ、夜には村で何か呪文をかけるとか言ってなかったっけ?

セルマール:ああ、スクライング? まぁ村の方が良いだろうね。

ランツェット:なら、警戒しながら帰るってことで。

DM:了解。

 
◆シーン7 待ち受ける者◆


DM:では君たちは村に帰ってきた。あの後すぐに日は沈んで、村に着いたときにはほとんどの家は眠りについていた。あ、繋いどいた馬も無事回収したって事で。

セルマール:はい。宿でスクライングできる?

DM:うん、できるよ。鱗を使ってって事で良いんだよね?

セルマール:そう。(コロコロ)呪文抵抗は突破した。

DM:意思セーヴは(コロコロ)成功。セルマールは呪文が失敗したのがわかった。

セルマール:やっぱりダメか。セーヴ高いからな。元々ダメ元だし。

DM:とはいえ1時間の無駄は痛いね。

セルマール:仕方ない。「これからどうします? 男爵をここで待ちますか? それともこちらから迎えに行きますか?」

グレネス:「行ったほうが良いのかな?」

リースリット:「ん〜」

グレネス:「狙われてるのがサフィーラだけでなかった場合、男爵の身も危ないのか」

リースリット:「ん〜、多分サフィーラだけが狙われたんだろうけど」

DM:一応言っとくね。ラッカスはコチラに残ります。今も教会でサフィーラの亡骸に付き添っています。

一同:うんうん。

アルカライラ:「あらゆる可能性を考えるなら、迎えに行ったほうが良いと思いますが」

グレネスセルマール「私もそう思う(います)」

DM:もう夜も更けてるけどこれから迎えに行くの?

アルカライラ:男爵はこっちに向っているんでしょ?

グレネス:というか休まなくて良いの?

セルマール:呪文は一つ二つしか使っていないし。

ランツェット:「合流を早めた方が良いだろう」

DM:強行軍するとなると疲労状態になるけど。


  相談した一行は疲労状態になったとしても男爵を守った方がよいということで、強行軍をすることに。


アルカライラ:あ、ラッカスからシールド・アザーの焦点具の指輪返してもらったって事で良い? (DM頷く)じゃグレネスに渡しておく。

グレネス:は〜い。

DM:では君たちは出発した。暗い中、街道をだく足で進んでいく。一日動き回って凄惨な事件を調べた為、肉体的、精神的疲労で君たちは体が重くなっている。村を出て数時間、日も変わろうという時間、馬で進む君達は街道の真ん中に立ち、ランタンを掲げる黒いマントを身に付けた女性? を発見する。

グレネス:……ん?

アルカライラ:あっやしいいいいいいい。

ランツェット:こんな時間にこんな場所で何をやっているんだ?

セルマール:ジャッカリンだ、ジャッカリン。(笑)

ランツェット:とりあえず止まるわなぁ。

アルカライラ:仕方ないですなぁ。

DM:では君たちは速度を落として近づいていく。フードからのぞく顔は美しい女性のそれで見覚えはありません。

ランツェット:誰だ?

グレネス:だ、誰?

アルカライラセルマールガン見(ディテクト・イーヴル)よろしく。

ランツェット:してみるけど、どんな感じ?

DM:ランツェットが精神集中すると、女性から悪のオーラが立ち昇っているのが見える。

ランツェット:「ヤツは悪だ!」

アルカライラ:この瞬間正体がわかった気がする。

セルマール:デーモンだ、デーモン。

DM/女性:足を止めた君たちに声をかけてくる。「こんばんは」

セルマール:「どうしたんですか? こんな夜更けに」

DM/女性:「あなた方に折り入ってお話しがありまして」

アルカライラ:「時間稼ぎですか?」

DM/女性:「いいえ。助言を」

アルカライラ:「敵であるあなたが?」

DM/女性:「……もう私の正体はわかっていると思いますが、私はサキュバスですわ」

一同:懐かしいなぁ。


  秘密の工房では瞬殺されちゃったけどね!


DM/サキュバス:「あなた方の手助けをするためにこちらに来ました」

グレネス:うぁ?

セルマール:「言葉は正確に使いたまえ。デヴィルに版図を広げられるのが嫌なだけであろう」

DM/サキュバス:「事情はどうあれ、手助けには変わりありませんわ」

セルマール:「そういうのは“利用”と言うんだ」

DM/サキュバス:「うふふふ。結果が同じであれば、些細な違いでしかありませんわ。……それでしたら、私はこのまま帰った方がよろしいのでしょうか? 手助けもせずに?」

一同:……。


  プレイヤーにD&Dの世界背景に疎い方もいるので、ここで説明。
  デヴィルとデーモンは流血戦争という戦争でお互い争っている。
  デーモンは事実上無限であるが、デヴィルは優れた戦術、強力な装備品などで五分五分の戦いをしている。



ランツェット:俺からしてみればどっちにしろ悪なんだろう?

一同:そうそう。(笑)

アルカライラ:「とりあえず話を聞いてみよう。お前にこの呪文を受け入れる勇気はあるか?」

DM/サキュバス:「何の呪文でしょう? 強力な呪文でしたら逃げさせていただきますが」

アルカライラ:「お前を傷つける呪文ではない」

DM/サキュバス:「……では、どうぞ」呪文抵抗を停止状態にしたね。

アルカライラ:ゾーン・オヴ・トゥルースを発動する。

DM/サキュバス:ではそれを受け入れたと言うことで。「これでよろしいですね?」

ランツェット:「では、知っていることを話してもらおう」

DM/サキュバス:「あなた方も知っての通り、デヴィルどもはある計画を進行中ですわ。その達成には人の魂がいくらか必要で、その為各地で暗躍しておりますわ」

アルカライラ:「……いくらか?」

DM/サキュバス:「はい。とある条件に見合った人間の魂が、です。」

アルカライラ:「ある計画だとか、とある条件だとか、濁さずにはっきり言え」

DM:け、計画名とか?

アルカライラ:計画の内容!(笑)

DM/サキュバス:「……デヴィルの力を強大にする剣を復活させる計画ですわ。暗黒八魔将に匹敵する力を持つピット・フィーンドの持ち物で、地獄の大公から下賜された上級アーティファクトです。そのピット・フィーンドは何らかの計画で物質界に出てきましたが、人間たちの活躍により退治され、計画もつぶれてしまいました」

セルマール:「ふん。どうせその時もお前たちが関わっていたのだろう」

DM/サキュバス:それには微笑んで「否定はしませんわ。話の続きですが、人間たちはそのアーティファクトである剣を破壊する方法を見つけることが出来ませんでした。その為、封印されることになったのです。それが今から300年ほど前の話ですわ」

一同:300年……。

DM/サキュバス:「封印を解くには、とある痣を持つ5人の魂を捧げねばなりません。魔力の根源的な部分を人間の魂に分散して移すことで、他の魔力が起動できない状態にしたのです」

アルカライラ:ああ、そう。この“復活”(シーン5での質問の答え)は剣の復活なんだ。

DM/サキュバス:「と言う事情ですので、あなた方にはそれを阻止していただきたいのです。そんな武器が戦争で私たちに向けられるのは大変に困りますし、デヴィルに物質界で暴れられるのはあなた方もお困りでしょう?」

リースリット:う〜ん。そんな背景だったか。コイツラもしかしたら剣が欲しいのかもしれないな。

アルカライラ:それはないんじゃない? たぶんデヴィルにしか使えないと思う。……純粋にデーモンの都合で情報を持ってきてるな。

グレネス:ただ、私たちもそれを見過ごすわけには行かない、と。

アルカライラ:使われている魂も魂だしね。

DM:で、ピット・フィーンドはもともと脅威度20なのですが、そんなもん持たれたら脅威度が一体いくつになるのかって話しで。

ランツェット:とりあえず倍にはなりそうだよな。

アルカライラ:「事情は良くわかった。で、肝心な剣の場所なり本拠地なりは掴んでいるのか?」

DM/サキュバス:「本拠地はわかりませんが、儀式を行う場所でしたら。……剣はやつらが持っておりますわ」

アルカライラ:「それでいい。儀式はどこで行う?」

DM/サキュバス:「あなた方も行ったことのある、魂が集まる場所ですわ」

アルカライラ:「……まさか!?」

DM/サキュバス:「そう。死者のゆりかごと呼ばれる場所です」

アルカライラ:「やっぱり!」

リースリット:「そんなことされたら、あの守護者が黙ってないんじゃないのか?」

DM/サキュバス:「デヴィルどもは現在、守護者を討ち滅ぼして、その場所を占拠しております」

一同:「え゛!」

グレネス:あのお姉さん死んじゃった?

セルマール:ガエルね。

DM:守護者を討ち滅ぼしてって言ったよ。

一同:う〜ん……。

DM/サキュバス:「現在は防衛チームを残して、本隊は魂を集めているようです。そして私たちが掴んだ情報によりますと、デヴィルはすでに2つの魂を手に入れているようです」

ランツェット:「魂はいくつ必要なんだ?」

DM/サキュバス:「5つ……5人分です」

グレネス:「あと3人か」

DM/サキュバス:「デヴィルどもはすでに封印された剣も手に入れていますので、残すところは封印を解除する痣を持つ3人の魂のみとなっています」

セルマール:「場所、現物が揃ってて、鍵が揃いかけているんだな」

リースリット:「これは死者のゆりかごに乗り込んだほうが良いんじゃないのか?」

アルカライラ:「……うん。これから痣を持つ人間を探すことは出来ないだろうから、突入するしかないかも」

DM/サキュバス:「私たちは3人の内、2人居所を掴んでいます」

一同:「え!?」

アルカライラ:「その2人はまだ無事なの?」

DM/サキュバス:「今のところは」

アルカライラ:「……男爵とその一族とか言わないよな」

DM/サキュバス:「違いますわ」 魂に刻まれた物が痣として浮き出ているだけだから、血筋とかまったく関係ない。スティグマみたいな物だね。

セルマール:「痣を持つのは一般人なんだな?」

アルカライラ:と言うことは男爵が狙われることはないのか。

セルマール:だからコンタクト・アザー・プレインの答えは否だったのか。あ、そうだ。「魂の属性とかは関係あるのか?」

DM/サキュバス:「いいえ、関係はありませんわ」 属性は成長やまわりの環境でも変わってくるものだから。

アルカライラ:そこら辺はもっと詳しく聞きたいけど……。とりあえず「その2人の居所を」

DM/サキュバス:「ここからですと大変に離れております。歩いて行ったら何ヶ月もかかるほどに」

セルマール:「2人ともか」

DM/サキュバス:「そうです。ですからテレポートを使える方が私と共に行って頂いて、場所を覚えていただく必要があります。あなた方にその勇気があれば(ニヤリ)」

グレネス:「……その2人は狙われている気配はまだないの?」

DM/サキュバス:「デヴィルどもはすでに2人には目をつけているのです。今は機を窺がっていますわ」 デヴィルは秩序にして悪で計画に沿って行動しています。いきなり街で大きな破壊を起こして、人間の目を向けたくないんだろうね。

グレネス:ああ、うんうんうん、OK。

リースリット:いきなり襲って、どうこうってことはしたくないのか。

DM:デヴィルは人目につかないように、正体を知られないようにしたいわけだから。

グレネス:うん。確かに今回、そういう風に動いてるね。

DM/サキュバス:「以上が私が知っていることです」

アルカライラ:「他に何か聞くことは?」

セルマール:「もう一度聞くが、剣の破壊は出来ないのか?」

DM/サキュバス:「真に破壊する方法はわかりません」 え〜、アーティファクトを破壊するには設定された方法を探し出さなければなりません。DMGにそう書いてありました。で、封印された剣だけど、すでに錆びてボロボロで幾つかの大きな破片になっています。だけど、封印を解いたら元の完全な状態に戻るだろうって。

一同:ああ……。

リースリット:「お前ら同行してくるんだろ?」

アルカライラ:え? ちがうよ。

DM/サキュバス:「同行しますわ」

リースリット:「だろう。協力するって言ってたんだから。」

アルカライラ:「情報だけじゃなくて?」

DM/サキュバス:「あなた方がちゃんとやってくれるのか見届けねばなりません」

セルマール:「守るべき人の場所にも連れていってもらってないし」

アルカライラ:「うん。それだけだと思ってた。そこまでは良いけど、パーティの中に入るっているのは……遠くから見てるだけなら良いけど」

DM/サキュバス:「あと、相手の指揮官(ピット・フィーンド)を抑えることもお任せいただけるなら、バロール様にお出ましいただけますが」

アルカライラ:出てくんのー!?

リースリット:でも任せなきゃ勝てないんじゃないか?

アルカライラ:でもそれって受け入れられるの?

ランツェット:無理。

一同:……。

ランツェット:俺は受け入れることは出来ないな。

一同:そうだろうね〜。

DM:……パラディンだから仕方ないか。巨悪を倒す為に一時協力って手もあるが。

ランツェット:俺は無理だな。

セルマール:下手したら属性変わっちゃうかもしれないしな。OK、いいんじゃない? ならサキュバスに「テレポートでの位置情報だけ受け入れよう。悪を討つためだ。だが、お前らの戦力提供は受けん」 と言うよ。


  ここはDMの見通しの甘かったところ。
  実を言うとピット・フィーンドはあくまでプレイヤーに計画の重要性と、危機感を持ってもらうための演出の一つでした。

  高貴なる行いの書を導入していないうちのレギュレーションであれば、善のキャラクターやパラディンであっても巨悪を倒す為に悪(ここはデーモン)との一時協力をするだろうと思っていました。

  一行の出した結果はNO!

  はてさて、結果はどうなることか。



アルカライラ:「見張るんなら勝手にどっかで見張っているのは受け入れるけど、同行は拒否させてもらう」

ランツェット:「譲歩できるのは出来るのはそこまでだ。共闘は無理だ」

DM/サキュバス:「そうですか……。計画を阻止してもらわないと困るのですが」

リースリット:「……共闘は出来ないが、お前たちがピット・フィーンドと勝手に戦うのは俺たちには関係ない話だ」

DM:(リースリットに)要するに決戦中に横から手を出してきても、君たちに被害を出さない限り見逃しても良いって事だね?

グレネスリースリットそうそうそうそう。

リースリット:俺の心情的にはありがたいと思うんだろうけどな。(笑)

DM/サキュバス:では「わかりましたわ」 って含みを持たせて返事をするよ。

セルマール:『上には手を出さないように報告するけど、伝達が上手く行かずに暴れる者がいるかも』って意味だろうな。(笑)

DM:かもね〜。

アルカライラ:「ではテレポートには私がついていこう」

DM:待ってくれ。サキュバスの擬似呪文能力のテレポート・グレーターは自身に加え50ポンドまでの物体しか運ぶことが出来ないんだ。服のみになって体重が50ポンド以下っているかい? 一応ミーポは体重40ポンドだけど。

一同:50ポンドォ? 無理だ。

DM/サキュバス:じゃあ、ミーポしかいないね。「私の能力ではそこのオチビさんを運ぶことしか出来ませんわ」

一同:えぇぇぇぇ。

リースリット:でも、ここでミーポ行かせないとシナリオ終わっちゃうんじゃないの?

セルマール:終わらないよ。その場合“歩いて”死者のゆりかごまで行けば良いだけさ。

アルカライラ:いや、死者のゆりかごのある場所にはセルマールが行った事あるんだから、テレポートできるよ。

セルマール:ああ、そうだった。(笑) ただ犠牲者を守ることが出来ないだけだ。

リースリット:どっちもどっちだな。

DM:そうだね。

セルマール:っと、そうだった。「1つ質問し忘れだ。儀式を阻止した場合、犠牲者の魂は戻るのか?」

DM/サキュバス:「いいえ。ですが、その魂はそれぞれの神の御許へと導かれることでしょう」

セルマール:トゥルー・リザレクションの対象になるというわけだな。」

DM/サキュバス:「その通りです。あと一つ。この件に対して神は直接介入できないことになっております」だから神は出張って来れないんだって。

セルマール:何か取引とかがあったって事だな。(苦笑)

DM:あと覚えておいて欲しいんだけど、死者のゆりかごのような魂が関係しているところっていうのは、この世界の根本に関係あることだから、どの勢力も手を出しちゃいけないことになっているの。これは悪の神でさえ守っていることね。

セルマール:ってことは、この儀式は世界に対する反逆ってこと?

DM:反逆とまではいかないけど、儀式と言うか死者のゆりかごを利用することが各勢力から反感を買ってるね。

ランツェット:それだけのリスクを背負っても行うって事はよほど儀式が重要なんだな。そして交換条件で大きな取引がされたって事なんだな。

アルカライラ:……十二国記で言うところの天綱に逆らってるわけなんだな。

グレネス:あああああぁぁあぁ。(納得)

DM:デヴィルは直接場所を占拠してどうこうって訳じゃないから、お目こぼしがあるのかもしれないけどね。そうでないと君達の再構成もダメってことになる。

アルカライラ:儀式に場所を提供してくれって事で、終わったら返すって事ね?(DM頷く)

DM:まぁ、そこら辺はキャラクターが知るはずのない物だし、裏設定的なものなのであまり気にしないでも良いけど、“諸神が動いていておかしくない事件のはずなのに動いていない”ってところに引っ掛かったって事で。

一同:は〜い。

アルカライラ:話を元に戻して。「テレポート先を教えて」

DM/サキュバス:「わかりましたわ」 ではミーポを連れて行ってきます。暫くすると戻ってくるよ。

グレネス:うぅ〜くやしい! 「ミーポ、ゴメンね。ありがとう」


  何が悔しいのがわからないが、自分が守れない場所に一人で行かせた事に引っ掛かりを感じているのだろう。


DM/ミーポ:「ち、小さい村とグレイホークだった」

一同:「グレイホーク! 確かに慎重になるはずだ」


  グレイホークとは3版、3.5版のデフォルトの世界背景の主要都市で、フラネス世界最大の巨大都市です。


ランツェット:「確かにそんなところではデヴィルも容易に手を出せないな」

グレネス:護衛対象も教えてもらったんだよね?(DM頷く) 「ならどっちを護衛するかなんだけど、普通は村の方が狙われるよねぇ」

一同:だろうなぁ。

DM:ピット・フィーンドは大隊長クラスだから、2拠点同時侵攻も考えられるけどね。

グレネス:そっかぁ。

DM/サキュバス:「ですからあなた方が守らない方を私たちが護衛すると言うことも」

アルカライラ:「それはうちの頭脳(セルマール)と心(ランツェット)が両方とも反対してるから無理」

ランツェット:プレイヤーとして考えるなら一緒に守ってもらうんだが、ランツェットとしては絶対に言えん。

アルカライラ:「結局どちらを守る?」

ランツェット:「小村の方が防衛しやすいだろう。(一同頷く)」

アルカライラ:「だよね。じゃあ、いつまで守る? 1回阻止したら護衛は終了?」

グレネス:「そもそも影から守るのって無理だよね? いつ来るかわからないし、何日間も守らなきゃいけないし」

アルカライラ:「それがしやすいのはグレイホークだろうね。デヴィルもあまり大事にしないだろうし」

セルマール:「小村だったら皆殺しにされないか?」

ランツェット:「おそらくそうするだろうな」


  意見のすれ違いが見え隠れしつつも、一行はどちらを守るのか、どうやって守るのか、冒険者を雇うかなど、諸力に協力を要請するかを相談する。


DM/サキュバス:「私が知っていることはすべてお伝えしました。これ以上の協力は必要ないということですのでこれで引き上げようと思いますが、よろしいですか?」

セルマール:「どうぞ」

アルカライラ:「お引取りください」

リースリット:「待った待った待った! 敵の構成を聞いておこうか」

DM/サキュバス:「わかっている限りでよろしければ。ピット・フィーンド1、ホーンド・デヴィル2、アイス・デヴィル2、ボーン・デヴィル2、ヘルキャット5、レムレー、インプは多数……です」

リースリット:「う〜ん、大軍団だ」

アルカライラ:「援軍とかはあるのかな?」

DM/サキュバス:「そうそう地獄からの援軍はないと思いますわ」

ランツェット:「一応数の上限はあるか」

セルマール:「構成としては、ピット・フィーンドが総指揮官、ホーンド・デヴィルがそれぞれ1グループを率いて、アイス・デヴィルがその補佐。ボーン・デヴィルが現場指揮官ってところか。で、レムレーとインプが兵隊と偵察ってことか」

DM:そうだね。チェイン・デヴィルとエリニュスはいません。

セルマール:ああ、たしかに。

DM:他には何もないね?(一同頷く) では、彼女は帰っていきましたー。

一同:了解。

 
◆シーン8 後手と先手◆


セルマール:「ふぅ、でかい計画だなぁ」

アルカライラ:「正直、手に負えない」

セルマール:「手に負えないってことはないと思うけど」

DM:さて、君たちはこれからどうする? 男爵を迎えに行くか、対象を守りに行くか。それとも引き返すか。

グレネス:「迎えに行ってそのままって訳にはいかないよね?」

アルカライラ:「私たち疲労状態だし」

セルマール:「……ここまできたら男爵を迎えに行った方が良いのかな?」

一同:そうだね。

ランツェット:「うん。確かに一度合流してからっていうのが良いんじゃないか?」

セルマール:「対象を守りに行くにしてもラッカス氏に事情を話して、護衛をしに行くって言わないとダメでしょう」

一同:そうだね。

アルカライラ:そういう訳で馬を進めます。

DM:了解。では、2日後の昼前、男爵と合流しました。

アルカライラ:それだったら休憩してたような……。休憩してたで良いの?

DM:それは君たち次第。呪文覚えなおせるぐらいの休息を取るかどうかもそう。

アルカライラ:じゃあ、ゼロット・パクト覚えたいから、休憩を取ってたって事で。

ランツェット:ヒールをかけてくれたら俺が見張り立っておくよ。

アルカライラ:じゃあ、かけるんでよろしく。あと、ゼロット・パクト覚えたらすぐにグレネスにかけます。

グレネス:はーい、ありがと。

DM:え〜結局、呪文覚え直しが出来るぐらいの休憩も取ったって事だね?(一同頷く) 了解。では2日後の昼下がり。街道を進んでいると前方から騎士を十騎ほどがだく足で進んでくる。男爵の顔を知ってるのはグレネスだけです。

グレネス:あ、は〜い。

DM:騎士が武装しているあなた方を見て警戒しながら、進んできます。

グレネス:あ、じゃあ声をかけます。「お久しぶりでございます」

DM:声をかけられた騎士たちはさらに警戒を強めるんだけど、騎士に守られた男が気づいて「いい、そちらのご婦人はデーデマン家のご令嬢だ」 と声を発します。騎士たちは「はっ これは失礼を」とグレネスに声をかけます。で、男爵が前に出てくるね。

グレネス:「この度は何と言っていいか……」

DM/男爵:「……やはりあの報告は本当だったのか」

グレネス:「はい。……この先のポーネー村の教会に安置され、兄と共にいます」

DM/男爵:「……わかった、急ごう」

グレネス:あ、テレポートとかで行けないかな?

ランツェット:護衛がいかせてくれないんじゃないか?

DM:ミーポは11人だったら連れて行ける。

セルマール:私も11人まで連れて行けるな。

アルカライラ:馬をどうするかなんだけど……。


  相談後、護衛と馬も出来るだけ連れて行き、連れて行けない騎士にはあとから来てもらうと言うことに。


グレネス:じゃあ、男爵と話させてもらって、カクカクシカジカで状況を伝えて、「急いで村の方に行きたいのでテレポートの呪文を使いたい」 って言うよ。

DM/男爵:「わかった。それならばお願いしよう」 男爵は連れて行く騎士を選ぶよ。

セルマール:「ミーポ、みんなを頼む」

DM/ミーポ:「わかった。みんな行こう。掴まってくれ」

ランツェット:「よろしく頼む」

セルマール:「騎士の方々、どうかこの呪文を受け入れてください、。抵抗などなさらないように」 置いてきぼり食らうからな。(一同笑)

DM/ミーポ:「(ジト目で)……ランツェット」

ランツェット:「……ん? 何だ?」

DM/ミーポ:「一人で行ってくれ」(一同笑)

一同:そうだ、そうだよ。

ランツェット:……グレテヤル


  ランツェットはヘルム・オブ・テレポーテーションを持っているので。


DM:では、セルマールは男爵と騎士たちと、ミーポは君たちと、ランツェットは一人でテレポートした。瞬きするまもなく村に着いた。男爵は首をめぐらすと教会を見つけ「あちらですね?」 と確認を取ってくる。

グレネス:「あ、はい。そうです」

DM:男爵は返事を聞くと教会に走り出します。不意を突かれた騎士たちも、一拍遅れてそれに続いていく。

グレネス:私たちも教会に向います。

DM:皆さんが教会に入ると、ラッカスと男爵が話しをしております。男爵涙を流して奥さんと娘を見ています。

グレネス:黙ってみている。

DM:しばらくは悲しみに沈んでいるね。あと、確認するのは復活させるかどうかでしょ?(一同頷く) ならそれは諦めざるを得ないね。二人分の復活代は用意できない。

アルカライラ:男爵家としては家督を継ぐ息子がいるから良いのか。

DM:ラッカスが婚約者のサフィーラだけでも復活させたいんだけど、男爵家の娘で、まだ結婚してないし、男爵が諦めるって言ってるのにそういうことが出来るのか?

アルカライラ:結婚してれば確認する必要なかったんだろうけどねぇ。

グレネス:でも私にも責任あるから、復活させたいんだけど。

DM:まぁラッカスと男爵はそこら辺のことを話し合うって事だね。で、そこまで行くのに1時間ほどの彼らの間でやり取りがあったあと、ラッカスと男爵、そして護衛の騎士たちは奥の部屋に消えていくよ。ここまでのやり取りをず〜っと見てたって事で良いの?(一同頷く) 事件の解決は君たちに一任されています。

グレネス:うん。

アルカライラ:で、どうする? このまま護衛に行く? それとも一度屋敷に戻る?

グレネス:どうしようかな。

リースリット:結局テレポートで飛ぶから、俺らがどこに居ようがあんまり関係ないんだよね。

ランツェット:デーデマン伯爵に報告して指示を仰ぐかどうかだけど。ラッカスの代わりに伯爵に報告をしなくちゃいけない人もいるわけだし。

グレネス:う〜ん。確かに。


  状況整理も兼ね、今後を話し合う一行。


DM:結局どうする?

グレネス:屋敷に行ってもらって、お父さんに報告をして指示を仰ぐってことかなぁ。

リースリット:お母さんに復活代を稼ぎに行ってもらうとか。(笑)

DM:では屋敷に戻ってきた。

グレネス:すぐに父親に合って、カクカクシカジカで報告。で、男爵の説得を頼む。

DM:父親は「わかった。男爵は私が説得しよう」 母親は「後は任せてがんばってくるのですよ」って

グレネス:「やれるだけのことはやってきます。義姉になる方のためですから」

DM/セレスト:「グレネス、よく言いました。……なら、私も娘となるあの子の為に出来ることをしましょう。……グレネス、これを売ってきてくれる?」 って言ってクラブ以外の装備品を渡してくるよ。

グレネス:「は〜い」

リースリット:ん? 武器はくれないのか?

DM:おかあちゃんの中でクラブは譲れないものなんで。(一同笑)

ランツェットリースリットクラブなんだ。

グレネス:「おかぁさまが大事にしていた物なのに」

DM/セレスト:「良いのよ。私にはこれがあれば」 クラブに抱きつきうっとり。(一同笑)

一同:ダメだ、この人。(笑)

グレネス:「ありがとうございます。私のせいでこのような事になったのに……」


  家に帰らなかったことで結婚式が遅れたため、このような事態になったことに責任を感じているグレネス。


DM/セレスト:「あなたがそんな風に思うことはないのよ。……もし、どうしても気にかかると言うのだったら全力でがんばりなさい」

グレネス:「はい!」

DM/セレスト:「皆さんもよろしくお願いいたします」

一同:「わかりました」

セルマール:「微力ながら全力を尽くしましょう」

DM:伯爵も馬を用意させて出発するみたい。で、君たちはこれからどうします?

グレネス:預かったアイテムどこで売れば良いのかな?

アルカライラ:リドリィンだっけ? いつものところで良いんじゃないかな?

グレネス:じゃあ、まずはそこで装備を売って、自分たちの装備も整えるってことで。

DM:了解。


  装備を整えながら、今後を相談する一行。
  そして小村に護衛に行くことに。


DM:小村にテレポートで良いんですね? ではあなた方がミーポに掴まったところで呪文を発動。一瞬後には小村に訪れる。しかし君達の目に入るのは燃え上がる景色だった。

一同:……。

アルカライラ:「もう襲撃が始まっている……」

セルマール:「遅かったか」

DM:……そりゃ、2日も空ければねぇ。

セルマール:……確かに。

一同:……。(溜め息)

ランツェット:ミーポに聞いていた護衛対象の家に向ってダッシュ!

DM:いや、村は全滅の上で全焼中なので。

アルカライラ:ああ、完全に終わっちゃったのね。敵の影は見える?

DM:見えません。炎も1時間もすれば鎮火するように見えます。

グレネス:時間的にそれくらいたってそう?

DM:明け方、人が起き出す少し前あたりに襲撃を受けたようだね。7、8時間ぐらいかな?

リースリット:死体とか<捜索>するか。遅かったな。グレイホークの方に行くしかないだろう。

一同:(頷く)

DM:ではミーポのテレポートでグレイホークにつきました。そこでもあなた方の目に入ってくるのは荒れた景色です。

リースリット:はえぇなぁ。


  いや“すでに情報を握っている”“テレポート持ちの人数が多い組織”を相手に“2日も護衛を行わなかった”ら襲撃を受けて当然だと思うぞ。
  「デヴィルはすでに2人には目をつけている」「今は機を窺がっている」 ってサッキュンも言ってたろう。


グレネス:こっちも時間的に同じくらいなのかな?

DM:そこいらの人に聞くと「朝方襲撃があった」「化け物が襲ってきた」「化け物はあたりを火の海にして消えた」「何人も死んだ」って教えてくれるよ。

一同:……。

リースリット:「こんな風になっちまったら、ここで休んでゆりかごに行くしかないか」

ランツェット:「そうだな。計画を阻止するにはそれしかないな」

グレネス:「行くしかないかな」

セルマール:「休まないでこのまま行くべきでしょう」

グレネス:じゃあ、またミーポに頼むしかないかな。まだスロット残ってる?

DM:ミーポはゆりかごの位置を知らないからテレポートできない。

グレネス:あっ! そうか。

セルマール:ゆりかごに関しては私が巻物を使いましょう。

グレネス:よろしくお願いします。

セルマール:場所はの岩棚の上の神殿の前ってことで。

DM:了解。ところで、前準備に呪文はかけないの?

アルカライラ:ああっ! かけます、かけます!


  さすがに護衛対象を2人も失った動揺は隠せない様子。
  敵の総大将がいるかもしれない場所に、そのままテレポートしようとする。

  DMの一言でシールド・アザーレジスト・エナジー[火]、エイドアライン・ウェポン[善]、バークスキンインヴィジブル・パージメイジ・アーマーシールドヘイスト……などの呪文でそれぞれを強化する。


DM:では、君たちはテレポートでゆりかごに向った。

 
◆シーン9 強襲◆


DM:ではゆりかごにテレポートしました。目の前には崩れかけ、ところどころ焦げた白亜の神殿がある。神殿の入り口の向こうには10を超えるデヴィルたちの姿が見える。

セルマール:防衛線の連中がいるのね。

リースリット:やるしかないのかぁ。

ランツェット:戦うしかないだろうね。

DM:(配置をして)アイス・デヴィルが1体にボーン・デヴィルが1体、後はインプとレムレーが多数だね。

ランツェット:あれ? ピット・フィーンドがいない。

セルマール:ホーンド・デヴィルもいないな。ゆりかごの中に入っているのか?

リースリット:そうだよなぁ、連戦になるんだよな。勝てるのか?

セルマール:さぁ……どうだろうね。

ランツェット:やるしかないだろう。

グレネス:じゃあ、イニシアチブ決めよっか。

一同:へ〜い。


 ■1ラウンド/イニシアチブ:ア→セ→ラ→レムレー→アイス・デヴィル→ボーン・デヴィル→リ→グ→インプ→ミーポ

DM:誰からかな?

アルカライラ:私から。プレイヤーを発動。皆さんよろしく。

DM:呪文抵抗持ちの敵は……範囲に入らないね。レムレー4体とインプ1体はペナルティを受けたね。

アルカライラ:移動相当アクションでキュア・ライト・ウーンズのワンド抜いとく。

セルマール:次は私。……マジック・ミサイルを自分のスロットから、レムレーAに。ダメージは17点。

DM:17点ね。はい、死亡。塵となって消えたよ。

ランツェット:俺の番か。……中途半端に早いとどうして良いか迷うな。いつも遅いから。(苦笑)

グレネス:私とランツェットってアイス・デヴィルとボーン・デヴィルのほうに行っちゃって良いんだよね?

セルマール:よろしくお願いします。

ランツェット:突撃経路も空いてないし、まずは移動してレムレーBに攻撃。(コロコロ)……ん〜、AC22まで命中してダメージは21点。

DM:はい、レムレーBも塵になりました。え〜、それではレムレーの行動。レムレーCがセルマールに突撃。(コロコロ)おっ20!

アルカライラグレネスうわっ!

DM:クリティカルロールは21。クリティカルになる?

セルマール:いや、当たらない。絶対命中しただけだね。

リースリット:セーフ。

DM:AC高いなぁ。ダメージは2点ね。


  その他レムレーは突撃や移動やグレネスの機会攻撃で塵に帰ったりした。


DM:やっぱりレムレーはダメだ。(笑) 続いてアイス・デヴィルの行動。レムレーの存在価値など認めないコイツは巻き込むのを承知でコーン・オヴ・コールドをあなた方に。……セルマール以外全員入るね。難易度20で反応セーヴをどうぞ。

アルカライラ:(コロコロ)……幸運の領域。(コロコロ)セーフ!。

グレネス:(コロコロ)……うわぉ!……失敗。

アルカライラ:……大丈夫、あなたに成功は期待してないから。

グレネス:あ、あはははは……そうですか、ありがとうございます。(笑)

リースリット:(コロコロ)うわぁ! 無理! 失敗! 出目2じゃなぁ。

ランツェット:(コロコロ)うん。成功。

DM:では、ダメージを。(コロコロ)55点。半分で27点ね。

一同:55点!

リースリット:いってぇ、死ぬ!

アルカライラ:グレネスの分も合わせて54点か……。

DM:続いてアイス・デヴィルはグレネス、リースリット、ミーポの真ん中に移動します。そしてフリーアクションで恐怖のオーラを撒き散らします。難易度22の意思セーヴね。

グレネス:うぇ!?

リースリット:絶対無理だと思います! 絶対無理だと思います!

DM:22だからねぇ……。

グレネス:うん、がんばる! (コロコロ)やった! やった!

リースリット:(コロコロ)うん。無理。これってどうなるんだっけ?

DM:全力で逃げます。ミーポも失敗してるんでテレポートで逃げます。(一同笑)

リースリット:俺は走って逃げれば良いんだな。


  恐怖のオーラはフィアーと同じ[恐怖]効果を与える。
  意思セーヴに失敗したものには恐慌状態に。
  成功した者も1ラウンドの怯え状態になってしまう。
  リースリットとミーポは恐慌状態になってしまった為に、全力で逃げなければならない。


  戦線離脱者が2名……。
  レムレーやインプはザコだとしても主力のアイス・デヴィルやボーン・デヴィルは無傷のまま残っている上に一行は大きなダメージを受けている。

  この時、DMの背中には冷や汗が流れていた。


DM:次はボーン・デヴィル。5フィート・ステップしてランツェットに全力攻撃。「よく来たなぁ! お前らが報告にあったやつらか! ここで生贄してくれるわぁ」 まずは噛みつき(コロコロ)AC26まで命中。

ランツェット:当たんね。

DM:なぁにぃ〜? だが、攻撃はまだまだ続くぜ。右爪じゃあ! 左爪じゃあ! 尻尾で毒じゃあ!(コロコロ×3)……さ、終わった。(一同笑)

ランツェット:当ててみろ!

DM:くっ!

リースリット:俺か。……全力で逃げる。疾走で。

グレネス:……恐慌状態って持ってる武器を落としちゃうんだね。ってことは落ちてるってこと?

DM:あ、そうだった。リースリットの使ってたショートソードは2本とも、リースリットのいた場所に落ちているよ。

リースリット:うぁ、まじいなぁ。

グレネス:回収しないと壊れちゃうってことだね。

DM:範囲呪文に巻き込まれればね。

グレネス:次行きます。アイス・デヴィルのACってどの位なんだろう? ……高そうだから普通に全力攻撃行きます。(コロコロ)……デヴィルってクリティカル効くんだよね?

アルカライラ:うん。

DM:え? まさか……。

グレネス:(コロコロ)AC37まで命中だからクリティカルだよね? よし! ダメージが39点!

DM:39点んん〜!? ちくしょ〜、痛ぇ!

グレネス:(コロコロ×3)2回命中して、23点と20点。

DM:……了解。(一人の全力攻撃でHP半減……痛ぇ)

ランツェット:次はインプです。

DM:ではインプAがセルマールに突撃。(コロコロ)絶対命中して1点ダメージおよび毒。難易度13の頑健セーヴね

セルマール:毒ぅ? (コロコロ)頑健セーヴは成功。


  その他インプが突撃しまくるが、グレネスとランツェットの機会攻撃によりインプAを除いて撃墜されることに。


DM:ミーポの行動だけれどテレポートで逃走しま〜す。

一同:はいはい。


 ■2ラウンド/イニシアチブ:ア→セ→ラ→レムレー→アイス・デヴィル→ボーン・デヴィル→リ→グ→インプ→ミーポ

DM:次のラウンド。

アルカライラ:キュア・ライト・ウーンズ・マスをかけなきゃいけないんだよね。

ランツェット:俺の後に行動遅延してもらえれば、効果範囲にいけるけど?

アルカライラ:ああ、そうか。じゃあそうしてもらおう。ランツェットの後まで行動遅延。

セルマール:では、アーク・オヴ・ライトニングを防御的発動。(コロコロ)成功。アイス・デヴィルとインプを挟みます。

DM:反応セーヴは20? (コロコロ)アイス・デヴィルは成功したけどインプはダメ。死んだな。

セルマール:でしょうね。ダメージは38点。

DM:了解。ならアイス・デヴィルは19点喰らったってことで。

ランツェット:では悪を討つ突撃をアイス・デヴィルに仕掛けるんで機会攻撃をください。

DM:了解。(コロコロ)ボーン・デヴィルがAC28まででアイス・デヴィルがAC31まで。

ランツェット:当たらない。こっちの突撃はAC36まで命中。当たった? ならダメージは40点!

DM:よ、40点……くうぅ。アイス・デヴィルは深い傷を負っているけれど、まだ立っているよ。

ランツェット:……倒しきれなかったか……。

アルカライラ:さて、どうしよう。リースリットの武器を拾うかどうか……。


  落ちている物品はセーヴ値が低くなる為、下手に範囲攻撃に巻き込まれれば1発で破壊されてしまう。
  それを恐れて武器を回収するかどうかを悩んでいた。


アルカライラ:うん。やっぱり拾いましょう。拾った後、5フィート・ステップで後ろに下がってからスレイ・リヴィングを任意発動で、キュアライト・ウーンズ・マスにして発動。私とグレネスとランツェットとセルマールに30点回復。

DM:次は……あっ、レムレーズか。


  移動、突撃、攻撃を行っていく。
  あまりの当たらなさに、書割にしたいくらいだ。


DM:次はアイス・デヴィル。5フィート・ステップして全力攻撃。(コロコロ×5)スピアが1回だけ命中。ダメージは7点で、難易度23の頑健セーヴをどうぞ。

グレネス:うぇ! 23? (コロコロ)……成功。

DM:ではボーン・デヴィルの行動。……ランツェットに全力攻撃(コロコロ×5
)ダメだ。当たらない。

ランツェット:次はグレネスだね。存分にやっちゃってください。(笑)

グレネス:よ〜し! 5点≪強打≫でアイス・デヴィルに全力攻撃。(コロコロ×2)1回命中して25点ダメージ。

DM:はい。アイス・デヴィルは破壊された。そしてガランと錆剣が足元に落ちる。(マーカーを置く)

グレネス:≪薙ぎ払い≫発動して、レムレーを攻撃します。

DM:はい。では近くのレムレーは≪薙ぎ払い≫と全力攻撃の残りで死ぬね。(笑)


 ■3ラウンド/イニシアチブ:セ→ラ→ア→レムレー→ボーン・デヴィル→リ→グ→インプ

セルマール:さて、どうするか。

グレネス:ところでこのマーカーって何?

DM:聞いてなかったですね? 錆剣です。

アルカライラ:さびけん……錆剣!?

グレネス:拾っていいでしょうか?

DM:自分の手番でどうぞ。あと、錆剣がここにある時点でとあること類推してくれたまえ。

一同:……。

アルカライラ:……儀式はまだ行われていない? ってことは中にピット・フィーンドはいないんだ。

グレネス:ああ、そうか。


  決着をつけに強襲したつもりが本隊が留守にしていたことで肩透かしを食らった一行は、今後の方針を話し始める。
  ……戦闘中なのだが。


DM:まぁそれは良いとして、戦闘を進めよう。

セルマール:了解。さっさと倒して回収しましょう。5フィート・ステップして移動アクションでマジック・ミサイル(術者レベル9)ワンドを抜く。で、インプに向って発動。ダメージは19点。

DM:了解。ではインプは全滅ですね。

ランツェット:次! 俺だ! 5フィート・ステップしてボーン・デヴィルに全力攻撃。悪を討つ一撃をのせて……(コロコロ)AC41まで命中して、29点ダメージ。2撃目にも悪を討つ一撃をのせてAC32まで命中。で、22点ダメージ。そしてAC32まで命中して25点ダメージ。

DM:悪を討つ一撃、大盤振る舞いだな。ええと、合計して76点か。痛ぇ!

ランツェット:ふぅぅ、気持ちよかった。行動終了。

アルカライラ:次は私! 錆剣を拾います!

DM:はい。ところであなたの属性は?

アルカライラ:またそれかよ!(他のシステムのセッションでアイテムを拾っていやな目を見たのです)

セルマール:え〜、負のレベル2レベルくらいかな?

DM:はい、その通りです。

セルマール:外せば直るのかな?


  ここで負のレベルの確認をする。
  持っている限り負のレベルが2レベルつき、捨てる為にはリムーヴ・カースを用いるかデヴィルに渡すかしなければならない。
  負のレベルは錆剣を持っている限り、レストレーションなどでは除去することが出来ない。


DM:ではレムレーが「わぁん、それ帰せぇ」 ってダバダバと歩いてきて組みつきを行う。(コロコロ)接触AC17です。

アルカライラ:当たる。次は対抗組みつき判定? (コロコロ)20!

DM:うお! 弾かれてしまった。仕方ない。もう1体のレムレーはランツェットに組みつきだー。

ランツェット:機会攻撃します。

DM:しまった、忘れてた!?(一同笑)

ランツェット:命中してダメージは15点。

DM:え〜死にました。

アルカライラ:あれ? 私もさっき機会攻撃できたんじゃないの?


  この一言で忘れていたことがあらわに。
  アルカライラは片手にワンドを持ち、2ラウンド目にリースリットのショートソードの内1本を持ったままで、新たに錆剣を拾ってしまったのだ。
  ということで錆剣はアルカライラに転がったままということに。
  アルカライラやレムレーの行動を巻き戻すと際限がなくなるので両者の行動はすでに終わったものとして戦闘を再開した。


DM:ではボーン・デヴィルの行動。防御的発動で擬似呪文能力のテレポート・グレーターを発動。(コロコロ)成功。錆剣のすぐ近くに移動して拾います。

グレネス:次は私で良いのね? 忘れてたけどゼロット・パクト発動してるよね?

一同:……あっ!

DM:あれ? 攻撃喰らったっけ?

ランツェット:アイス・デヴィルに喰らってたね。

グレネス:そうそう。で、全力攻撃で≪強打≫に5点突っ込んでボーン・デヴィルに攻撃。ダメージ2倍になるんだよね? (コロコロ)あっ! クリティカル! 62点ダメージだ!(喜)


  ここでゼロット・パクトのダメージ2倍とクリティカル効果のダメージ2倍の処理に手間取ることに。
  このような場合は%で考えてほしい、2倍効果はダメージを+100%する効果だと。

  2倍効果が重なったときは100%+100%で元のダメージに+200%(つまり3倍ダメージ)となり、3倍効果に2倍効果が重なったときは、200%(3倍効果)+100%(2倍効果)で+300%(つまり4倍ダメージ)となる。

  時々忘れてしまう大事なことなので2度言いました。


DM:それはやばいって

グレネス:(コロコロ)続いての2回目も命中して34点。次にぃ……。

DM:あ〜、振らないで良いよ。それで死にました。錆剣は地面に落ちます。

グレネス:よっし!

アルカライラ:また地面に落ちたね。

ランツェット:後はザコだけだね。

DM:そうだね。とりあえずインプはインヴィジビリティで姿を消して移動。ご注進に行かないと。という訳で次のラウンドだね。


  次のラウンド、レムレーをすべて駆逐し勝利を収める一行。

 
◆シーン10 思わぬ落し物◆


DM:というわけで戦闘は終了し、デヴィルはすべて駆逐されました。周りの死体は塵に帰っていきます。

グレネス:ねね、負のレベル2レベルって全力攻撃の時の攻撃回数減っちゃうの?

DM:いや、判定にペナルティがつく形で、元の値はそのままだから平気なはず。

セルマール:リムーヴ・カースの巻物があるから、ハヴァサックにしまった後にそれで解除するか。

リースリット:俺が持つのが一番被害が少ないんじゃないか?

アルカライラ:これからダンジョンでしょ? それ考えたらマズイんじゃないかな。

リースリット:まぁね。

アルカライラ:持ち帰ってスクライングされないようにして隠しちゃうとかは?

グレネス:スクライングとか防ぐ呪文て判定で突破させちゃうんじゃないの?

セルマール:ノンディテクション? うん、突破される可能性はあるよ。

アルカライラ:いやオブスキュア・オブジェクトなんだけど。

DM:ああ、それならないね。判定のことは書いてないから平気だね。で、結局誰が持つの?

リースリット:俺で良いんじゃないのか? っと、HP回復してくれ。

DM:あ、ミーポ帰ってくるから回復してあげてくれ。

アルカライラ:ハイハイ。


  回復をした後、錆剣はリースリットが一時所持することに。


DM:さて、錆剣はリースリットが持って、バッグ・オヴ・ホールディングに入れたけど、これからどうするの?

アルカライラ:とりあえずディテクト・マジックかけてみるけど。

DM:魔法のオーラは圧倒的で系統は力術だね。

アルカライラ:それしかわからないんだっけ?

DM:うん。本来は系統も<呪文学>判定しないとわからないんだけどね。

アルカライラ:ああ、そうか。アリガト。

セルマール:「中に入るのか? 私は中に入らなくても良いと思うのですが」

アルカライラ:「というか中に入る意味がなくなったわね」

グレネス:「私たちがやつらの目的になったってことだよね?」

ランツェット:「そうだな。やつらは全力で追ってくるだろう。これがないと始まらないからな」

アルカライラ:「そうか! オブスキュア・オブジェクトでこれを隠し続ければ良いのか。そうしたらやつらも私たちを追って来れないはず」

一同:確かに。

アルカライラ:「でさ、どこに逃げるの?」

セルマール:「当てもなく」

ランツェット:「人里に行けば被害が出るかもしれないからな」

リースリット:「剣を封印してた人たちっていないのか?」

ランツェット:「もういないんじゃないか?」

リースリット:「ああ、そっか」

アルカライラ:「そこら辺はサキュバスたちに聞けばわかるんじゃないの?」

リースリット:「なるほど。呼んでみたら出てくるんじゃないか?」

アルカライラ:「それは良いよ(うんざり)」

リースリット:「呼ばなくても来るだろうけど」

セルマール:「そんなこと言ったらデーモンよりデヴィルが追いついてきそうだ。」

ランツェット:「タイミング的にはそうだろう。デーモンは俺たちが手に入れたことはまだ知らないだろうからな。デヴィルは報告を受けたらすぐにも飛んでくるだろうな。戦闘態勢は崩さないでおかないと」

セルマール:「そうだな」


  今後の事を考え、相談を重ねる一行。
  錆剣を以下に探知されないようにするか、自分たちの身をいかにして隠すか、デヴィルたちの追っ手をどうやってかわすか……意見を出し合うもそうそう結果は出なかった。
  数十分の相談後……。


セルマール:「いっそのことグレイホークに行きますか? どうやら私たちだけではどうしようもないようです。ペイロア神殿にでも駆け込んで助力を求めた方が良いでしょう」

アルカライラ:「周囲の被害はどうするの?」

セルマール:「私たちが身を隠してもおびき寄せる為にデヴィルが暴れるかもしれません」

グレネス:「そっか。それなら身を隠しても被害は出るんだ」

セルマール:「そうです。それでしたら助力を求めた方が良いと思うのですが。上手く行けば戦力を借りれるかもしれませんし」

ランツェット:「そうだな。このままじゃジリ貧だからな。良いかもしれん」

グレネス:「あいよー。私もそれで良いよ」

リースリット:「ん〜」

アルカライラ:「そうね。それならグレイホークに行きましょうか。っと、誰がテレポート使える?」

セルマール:「ミーポは……もうスロットないのか。でも私も使えますよ」

ランツェット:「ならそれでグレイホークに行こう」

DM:OK。では君たちはグレイホークにテレポートした。先ほどから……10分も経ってないのか。周りはまだ騒がしいね。

グレネス:戦闘があったから時間もっと経ってる気がしてた。

リースリット:確かになぁ。

セルマール:ペイロア神殿で良いよね? 「急ぎましょう」

ランツェット:ペイロアの神殿てどこだ? 探さないと。

アルカライラ:周りの人に聞きながら行きます。

DM:了解。では人に聞いたりしてペイロアの神殿にたどり着いた。何万人もいるような大都市なので探し出すのに30分以上の時間がかかった。

ランツェット:この世界の最大都市なんだっけ? じゃあ仕方ない。

セルマール:近くの神官をつかまえて「大司教もしくは責任者に目通りを願いたい。悪のアーティファクトを発見し、現在我々が所持しています!」

DM:そこまで言うのね。では主張が正しいかわからないので、いきなり上位の者と会うことは無理です。ですが、少しくらいの高い者が出てきます。「なにやら切迫した事情があるとか、お話を窺がいましょう」

アルカライラ:カクカクシカジカで良いような気がする。

ランツェット:そうだね。名乗ってから全部話すってことで。

DM:アーティファクトも見せるの?

グレネス:見せないと信用してくれないでしょ?

DM:確かに。では、話をする前にゾーン・オブ・トゥルースを使って良いかな? 

一同:どうぞ。

DM:では呪文を使った後にあなた方の話を聞いたその男は事情を聞くと顔を険しくします。「あなた方の言葉に嘘がないことはわかりましたが、すぐには信じられない……というか信じたくない話しですね」「そのようなアーティファクトのことは聞いたことがなかった」「事実かどうかいろいろと確かめさせて欲しい」って言うよ。

セルマール:「確認とはどうやって? その確認にはどれくらいかかります?」

DM/神官:「あらゆる手を使って……です」 呪文を幾つか使ってってことになるね。とりあえずディテクト・マジックディテクト・イーヴルは使う。そしてディテクト・イーヴルで朦朧とする。(一同笑)

アルカライラ:圧倒的だもんな。

DM/神官:圧倒的な悪のオーラを感知した時点で君達の言葉はかなり信用してもらえるね。「これだけのオーラを放出しているということは、どうやらあなた方の話は本当らしいですな」って言って上司に報告しに行くよ。

セルマール:まぁ、そうだろう。

DM:で、しばらくすると先ほどの男と共に法衣をまとった男が部屋に入ってきます。「話は聞きました。私はこの神殿の侍祭を務めるベイカーと申します。かなり逼迫した状態のようですね」

セルマール:「ええ」

DM/ベイカー:「あなた方はこのアーティファクトをどうなさりたいのでしょう? 話を聞くにかなり強力な呪いも持っているようですが」

セルマール:「私たちは手放したいと考えています。コチラで完全な防備態勢が取れるのであればコチラに預けたく思いますが」

DM/ベイカー:「完全に、というのは無理ですね」 コチラで預かったらその人は呪われるわけだし、その人の呪いを解呪したとしてもオブスキュア・オブジェクトで接触するたびに呪われるわけだし。

アルカライラ:その人に永遠に呪われろって言うのと同じなのか。

DM:そう。いくら神殿でも流石にそれは出来ない。その人が死んだら他の人が呪われて、呪文をかけ続けるわけだから。それに結局はコミューンとか使われたらいつかは見つかっちゃうしね。相手に取り戻す気があるうちはいつかはバレるよ。そういう意味で完全にって言うのは無理。献身的な神官に犠牲になってもらったとして数十年、下手したら数年だね。そうなれば無料って訳には行かないし。それでもよければ預かるけど。

一同:う〜ん。


  神殿が呪われたアイテムを回収してくれないことに戸惑う一行。
  DMとしてはD&Dの神殿はそういうようなアイテムをおいそれと無料で預かる組織とは思えなかったのだ。



アルカライラ:じゃあ期間を定めて預かってもらうっていうのは?

セルマール:期間とはいつまでのことですか?

アルカライラ:それは今聞こうと思ってた。(苦笑)

セルマール:結局はアーティファクトを破壊しない限り、私たちも神殿も手に余るということか。


  勿論です!
  そこまで含めてのシナリオなのです。


セルマール:「アーティファクトの破壊方法を調べることは出来ないのでしょうか?」

DM/ベイカー:レジェンド・ローアや伝承知識など手がないとは言わないが」


  シナリオの想定から大きく外れているので、一行には情報がまったく手に入っていない。
  DMの想定としては護衛しているときに襲撃者の一人を締め上げてもらって、いろいろと情報を渡す予定だったのだが。


セルマール:グレイホークだったらローア・マスターいるよね?

DM:出るかどうかわからない上級クラスのNPCまで作ってはいない。

セルマール:……まぁ、そうだろうね。

DM:要望があるならこれから作るけど?

グレネス:これから作ったらどれくらい時間かかるの?

DM:1時間はかからないと思うけど……。

一同:あ、じゃあ良いです。

DM:ちょっと整理しよう。君たちが悪のアーティファクトを持ってきて助けてくれと言っている。で、神殿としてはアーティファクトを預かることを提案すると、安全が確保できないから渡せないってことだよね? そうなると神殿としてはもう、攻め込むなり守るなりする時の人員を貸し出すしかできないんだけど、足手まといになりそうだからいらないんだよね?

グレネス:うん、そうだね。

DM:神殿側のクレリックにコミューンなどかけてもらって助言を求めるんなら、先に質問を決めてもらわないとダメだし、呪文サービス代は請求させてもらうことになる。

グレネス:うん。それは仕方ないね。

DM:だから神殿側に何を求めてるのか、はっきりしてもらわないと。アーティファクトを預かってくれと言うなら預かるけど、不安なんでしょう?

セルマール:精一杯守りましたがダメでした……とかになりそうだもんなぁ。(一同笑)

ランツェット:その一言で終わりそうだよね。

アルカライラ:ケリをつけるとなると、敵戦力が強大すぎるんだよね。

グレネス:うん……。

DM:援軍を要請している可能性もあるからね。

アルカライラ:ホントあそこでアーティファクト手に入れたのは足かせ付けられたようなものだよ。

ランツェット:だからといってあそこに放置することも出来ない。あそこで出てきちゃったら持ってくるしかないもんな。

DM:俺の設定したタイムテーブルでは、5人目の魂を取りにいってるときだったからなぁ。


  さらに相談を重ねる一行。
  ハイローニアスの神殿に助力を求める案も出たが、そうなったら全面戦争になるということで、武闘派の神殿には持ち込むことに難色を示す。
  数十分もの相談をした後、結論が出せぬまま、とりあえずアーティファクトにオブスキュア・オブジェクトをかけてもらい(かけた術者はリムーヴ・カースを行った)、安全な部屋で休ませてもらうことに。

  翌日、リースリットをリムーブ・カースで解呪してアーティファクトを外させ、アルカライラが代わりに所持することに。
  アルカライラは負のレベルを受けながらもアーティファクトにオブスキュア・オブジェクトをかけ、スクライングなどから守る。


DM:え〜では、あなた方が休んでいる間に……D&Dでこんなことして良いかわからないけど、マスターシーンを挟みます。

一同:はい。

DM:場所は死者のゆりかごへ続く岩棚の上の白亜の神殿の中、赤い鱗を持ち大きな翼を持った巨体なクリーチャーととその足元で平伏する赤い羽根の生えた醜悪なクリーチャーが暗闇に浮かび上がる。

アルカライラ:あ、ピット・フィーンドとインプか。

DM:彼らは地獄語で話しているんですが、字幕があると思ってください。(一同笑)

一同:はいはい。

DM:インプが一行との戦いで逃げたあと、白亜の神殿に戻ってきてピット・フィーンドに報告しています。「(人相風体を説明して)人間とエルフ、憎きアアシマール、そしてひ弱なコボルドが一団となって襲撃してきたのでございます」 もちろん報告は生き残ったインプに有利なように報告されている。で、一通り報告すると別のインプが「恐れながら閣下、もしかするとその一団はホルスト国はタグレットなる町で確認された者たちではないかと思われます」

アルカライラグレネスあっ!

DM:それに対しピット・フィーンドが「どういうことだ?」と問うと、「2人目の魂の持ち主の女のことをでございます。調べているうちにその結婚相手の人間の住処に似たような一団が居りました」とインプが応えます。その報告を聞いてピット・フィーンドが「よし、その者たちを調べろ」と言い放ちます。

セルマール:おおっ! 秩序立った行動だ。

アルカライラ:グレネス、ごめん。実家諦めて。

グレネス:うぇぇぇぇぇ!?

DM:で、最後に闇に溶け込んだ人間に向って「クラーニオン、お前は教団に戻りスクライングでヘルズ・オヴ・パニッシュメントの行方を追え。それで見つからないようならば持ち去った人間を当たれ」

セルマール:ふむ。まぁ普通かな。

アルカライラ:だね。

セルマール:念視できなければ、目撃情報から辿るのは当たり前だからな。

アルカライラ:グレネスの名前がばれなきゃ良いけど。

セルマール:ばれるだろう……。

グレネス:……。

DM:あと余談なんだけど、前回ランダム遭遇で出てきたヴロックたちは、この計画を阻止する為にあそこにいました。

一同:おー。つながったつながった。

DM:なんにしろ以上でマスターシーンは終了になります。


  マスターシーンを推奨していないD&Dにおいて、あえてマスターシーンを入れたのは、プレイヤーに危機感を持ってもらうためです。
  セッション中はアーティファクトでしか辿られないはず……と思っているように見受けられたので、意識を他に向けたかったのもあります。


 
◆シーン11 待ち伏せ◆


  一晩休んだ一行は神殿に対して協力を求める一行。


DM:では、ベイカーとの面会になったよ。

セルマール:「おはようございます。早速ですが、私たちに戦力をお貸しください」

DM:では<交渉>を振ってください。どれくらいの戦力とかを決める為です。

セルマール:援護できる?

DM:良いですよ。

セルマール:なら<交渉>はランツェットにしてもらうことにして、援護しよう。(コロコロ)成功。

リースリット:難易度10だっけ? (コロコロ)失敗。

グレネス:私は成功。

DM:ミーポも成功。

ランツェット:ということは+6か。(コロコロ)18だから……31。

DM/ベイカー:「あなた方の高潔な魂に触れ、私は感動しています。わかりました。できるだけの支援はさせていただきましょう」

ランツェット:「ありがとうございます!」

DM:とりあえず、1000GP分はただで出資してくれるよ。

アルカライラ:人を雇うんなら十分な値段だね。

DM:10レベルの平均的なパーティだったら2週間以上雇えるよ。

ランツェット:それなら良いんじゃないか?

グレネス:10レベルなら十分戦力になるよ。


  このキャンペーンではNPCクラス以外のキャラはキャラクターレベル×1GPで1日雇うことが出来ます。
  1000GPということは10レベルキャラクター5人を20日間雇ったり、10レベルキャラクターを1日だけ100人雇ったり出来ます。
  呪文も4レベル程度までなら複数かけてもらうことが出来ます。

  戦力を集める為の支援としては適度かと思ったのですが……プレイレポを書いている現在、もう少し(たとえば3000GP)出資してもよかったかも。
  世界の危機に1000GPしか出さないって、どれだけケチなんだろう……。



ランツェット:さて、どんな人たちを雇おうか?

DM:モルデンカイネンとか有名どころ行っちゃう?

グレネス:その人って1000GPで動いてくれるの?

DM:助言ぐらいは。

アルカライラ:ダメじゃん。第一何者よ?


  ここでモルデンカイネンの説明に入る。
  グレイホークの有名人で、世界の崩壊を防ぐ為に大きくバランスを崩す存在を排除する魔法使いである。
  八者の円なる組織のリーダーで、所属する者は高名な術者ばかり。


DM:と、まぁこんな感じの人。

一同:フ〜ン。

リースリット:手は貸してくれそうだけど、接触できないんじゃないかぁ?

ランツェット:ああ〜。全部の組織に協力を求めたいよ。

リースリット:たしかに。

グレネス:躊躇ってる理由は?

セルマール:そんなことしたら私たちの名前が表に出てしまいます。そうなれば発見されやすくなるでしょう。

グレネス:ああ、そうかぁ。

リースリット:その分、味方を得やすくなるのか。

DM:敵も出来やすくなるけどな。

リースリット:でも味方が多い方が良いんじゃないの?

セルマール:話しを大きくすれば全面対決、戦争になりますから。そうなればこの物質界が荒れることになります。ですから余り大きくしないで済ませたいんですよ。

DM:話しを大きくしたいなら、そういう風に行動すれば良いと思うよ。

リースリット:俺はこのままじゃ難しいと思う。勝てないだろう。

一同:う〜ん。

DM:たとえばハイローニアスに協力を頼んだ場合、喜んで協力してくれるだろうけど、どこの教会も臨戦態勢になりそうだよね。パラディンなんかは自ら探索や討伐に出そうだ。

ランツェット:そうなったら俺は、みんなに別れを告げて討伐に行くしかないもんな。


  話が大きいので何回(何十分)話し合っても決着がつきません。
  とはいえ一行の中では余り話しを大きくしたくないというのが大勢のようです。



セルマール:「グレイホークの郊外で野営して、雇った10レベルパーティの支援を受けながら待ち構えるっていうのは?」

一同:それで行くしかないかな……。

DM:みんなそれで良いのかな? じゃあ、まずは10レベルのパーティを神殿が探してくるね。時間を決めよう1D4振って。

セルマール:あっ、支援NPCは5人にしてくれ。連絡役でもう一人欲しい。(コロコロ)……ダイスの結果は3。

DM:了解。全部で5人ね? では3時間後、あなた方を支援する為に10レベルのパーティが集められた。

グレネス:……そんな人?

DM:外見だけど……まずPHBp25の女の人、次に同じくPHBp31の人……。

アルカライラ:ジョウゼンが来た!

DM:そしてPHBp48、56の人。伝令の5人目はp40の人

ランツェット:レグダーにリダ。それに……。

アルカライラ:うわぁ〜! 今にも裏切りそう。(一同笑)


  D&D3.5版をプレイした人にはお馴染みでしょうが、彼らはPHBのキャラクタークラスで紹介されている、3版、3.5版の公式キャラクターたちです。
  サプリやシナリオで描かれる彼らのイラストを見ると、さまざまな冒険をしている歴戦のパーティです。

  ちなみにそれぞれマイアリー(エルフ、ウィザード)、ジョウゼン(人間、クレリック)、レグダー(人間、ファイター)、リダ(ハーフリング、ローグ)、ギンブル(ノーム、バード)です。


  公式NPCを絡めるのが好きなのでいつか出してやろうと思っていました。


アルカライラ:コイツラにアーティファクト預けたい気分だよ。(笑い)

DM:このキャンペーンでは彼らは10レベルになりました。とりあえず神殿側が用意したパーティは彼らです。ジョウゼンを皮切りに「よろしく頼む」と手を出してきます。

ランツェット:握り返して「コチラこそ頼む」と。

一同:「よろしく」

DM/ジョウゼン:「あなたたちの護衛という話を聞いてきたのだが、実際にはどうすれば良いのかね?」

セルマール:事情と今後を話して、「私たちが休んでいるときの護衛を頼みたい。そしてデヴィルと戦うときの協力をお願いしたい」

DM/ジョウゼン:「わかった。要するに期間の間パーティ人数が2倍になったと考えて協力すれば良いんだな?」

セルマール:「そうだ。それで頼みたい」

DM:ではそれで彼らは納得して、どこを休息地にするとかを話してくる。話し終わったときにレグダーが「珍しいな。コボルドがいるぞ」って

アルカライラ:あっ!

ランツェット:「彼は邪悪ではない。私たちの仲間だ」

DM/レグダー:「ほう!」 ランツェットの印を見てミーポに向って「まぁ、よろしく頼む」

アルカライラグレネス「ふぅぅ(溜め息)」

DM:では君たちは連れ立ってグレイホークを出て、近くの見通しの良い場所に設営する……ってことで良いのかな?

一同:どうぞ。

DM:では、そこでまたまたマスターシーンを挟みます。ゆりかごの暗闇の中でピット・フィーンドにホーンド・デヴィルが報告している。「クラーニオンから報告が。やはりヘルズ・オヴ・パニッシュメントの在り処は掴めなかったそうで。現在は報告にあった一団の手がかりを探しにタグレットなる都市に潜入したそうです」それに対してピット・フィーンドが頷いて「わかった。急がせろ。あまり時間がない」

グレネス:はぁぁぁ(溜め息)

セルマール:うぅ、そんな描写をされてもこっちも動けないよ。

DM:……とりあえずマスターシーンは終わり。

グレネス:ね、ね? マスターシーンの情報がなくても、私の家族に危険が及ぶ可能性を思い浮かべること出来るよね?

セルマール:できるでしょう。

ランツェット:できると思うよ。最初に出てきたインプのこととか考えれば君の情報が漏れる可能性はあるわけだから。

グレネス:そ、そうだよね。

アルカライラ:だからミーポと一緒にちょっと実家に戻って危険を伝えるって出来るんじゃない?

グレネス:そっかー……どうかな? 私戻ってきて良い?

セルマール:ああ、してきなよ。

グレネス:じゃあ、一時避難を伝えてくる。人質になるのが一番困るから。

DM:了解。場面を移して良いのかな?(一同頷く) ではグレネスはミーポと一緒に実家に帰ったよ。玄関ホールに着いたグレネスにセバスチャンが気づいて声をかけてくる。「お嬢様お帰りなさいませ。他の方はどうなさったのですか?」

グレネス:「そんなことは良いから! 家の者は?」

DM/セバスチャン:「旦那様はボーネー村に旅立ちました。奥様とディクス様(兄その2)、アイラス様(弟)はいつもどおりです」

グレネス:「そう。お父さんの方はそれで良いから村から動かないようにストップさせておいてください」

DM/セバスチャン:「早馬を出せということですか?」

グレネス:「そうですね。そうしてください。それと家の者にはここから出来るだけ離れて身を隠すように言って下さい。事情は後日落ち着いてから話しますので今は指示に従ってください」

DM/セバスチャン:グレネスの真剣なまなざしを受けて「わかりました」とだけ言って従業員に伝えに行きます。家族にはグレネスが言うんだよね?

グレネス:うん。自分で言う。母親にはカクカクシカジカで全部話して「ここは危険ですのでどこかに身を隠してください」 って言う。

セルマール:……領地持ちだよね? 領地持ちの貴族がそこを離れて身を隠すって言うのは大変じゃないか?

グレネス:そうかもしれないけど。それでもやってもらわないと……って言うか街の人が人質にとられる場合もあるのか。

セルマール:多分そうするんじゃないかな。デヴィルにとっては安いもんだろうし。

グレネス:わかった。お母さんには覚悟を決めるように言う。「こちらも出来ることはやりますのでお願いします」

アルカライラ:お母さんの前に娘が覚悟決めた!(笑) 

DM/セレスト:「わかったわ。私も覚悟を決めて、戦うわ。昔の仲間に手伝ってもらいましょう」(一同笑)

アルカライラ:14レベルパーティが来るぞー。

グレネス:「ありがとうございます。私も覚悟を決めます」

DM:その言葉にセレストは微笑むね。

グレネス:で、使用人なんかは避難してもらうってことで。

DM:了解。では<視認>を振ってくれ。

グレネス:<視認>!? (コロコロ)あっ! 良い目が出た。19。

DM:了解。なら気づいた。グレネスは相談している時にセレストが背にしている窓の淵にちらりと赤い色を見たよ。

グレネス:赤ぁ? やつらが来たなぁ。

リースリット:インプか。

グレネス:本隊はまだだろうけど、バレたろうな。

DM/セレスト:インプのことは話すよね?(グレネス頷く) なら「急いで連絡を取らないとね」 って言って人を呼ぶね。街のウィザードのところに人をやるみたいだ。

グレネス:「私たち出来る限り動きますので」って言って下がります。

アルカライラ:お母さんのパーティが全員集まる前にデヴィルの本隊が来そうだな。

リースリット:ウィザードは間に合うだろうけどな。ビューンと。(笑)

DM/セレスト:グレネスの背中に声をかけるよ「気をつけて。よろしく頼むわね」 ところでさっきの覚悟ってさ。“領民や家族が人質にとられても私たちのことは話さないでください”ってこと?

アルカライラ:え? 戦ってくれってことじゃないの?

DM:戦うってことは最悪そういうこともあるわけでしょ?

グレネス:……全力で戦ってくれって言う意味までしか込めてなかった。

DM:了解。え〜とみんなのところに帰るで良いんだよね? じゃあ、ミーポと一緒に戻ってきたよ。

グレネス:「ただいま」

アルカライラ:「お帰り」 家での事、聞いたで良いの?

グレネス:あっ、うん。

アルカライラ:じゃあさ、グレネスが見られたんだから、逆に襲撃に来た奴らを迎撃するって計画もありじゃないかと思うんだ。

一同:確かに。

ランツェット:俺たちが待ち受けるって事は考えた。ただ時間がかかれば増援が飛んできて最終的にはピット・フィーンドが出てきたら……アーティファクトの重要度が高いから、ピット・フィーンドが出てきそうなんだよな。

アルカライラ:ここで傍観してもジリ貧になるだけだし。ある意味良い反撃の機会だと思う。

ランツェット:NPCたちに協力してもらえれば、それなりに戦えるようになるしな。

アルカライラ:一両日中には来そうだから待ち伏せもやりやすいと思うし。

ランツェット:ポイントはいかに早く第1陣を殲滅できるか……だな。

アルカライラ:第1陣なら良いけど……。

ランツェット:デヴィルも俺たちがいつ館に来るかわからないから、本隊がいきなり来るってことはないはずだ。

セルマール:私はグレネスの姿を見てるから、その協力者もいると見て本隊ごと来ると思うんだが。

グレネス:……。

リースリット:こりゃあ、俺たちどこに行ってもやつらとの全面戦争になりそうだな。

アルカライラ:それは仕方ないんじゃないの?


  どれだけの敵戦力が襲撃してくるか相談する一行。
  ゆりかごの入り口を守ることも考えると、ホーンド・デヴィル×1〜2、アイス・デヴィル×1、ボーン・デヴィル×1あたりが襲撃に来るのではないか? ということに落ち着く。
  デーモンの動きも考え、一行の相談は続く。


アルカライラ:とりあえず、デーデマン家に来た奴らを襲撃に来た奴らを強襲する作戦で行きません?

グレネス:そうしてもらえるなら、ありがたいな。

リースリット:問題はコチラの思惑通りの戦力で来るかどうかだな。

ランツェット:……確かにそうだが、護衛の時のように、考えすぎてタイミングを逃すことはしたくないな。

一同:……うん。

DM:……結局、デーデマン家で待ち伏せをするの?

グレネス:個人的な感情を言えば、家に戻って防衛をしたいんだけど……。

DM:グレネス? このことはあなたがどう言うかにかかっているのよ。 あなたが頼めばみんなは動いてくれるだろうし。

グレネス:え、全部言ったよ?

セルマール:状況をね。 インプが来たってところまでしか言われていないよ。 君の感情は言われていない。 今までの相談はプレイヤー発言だから。

一同:(頷く)

DM:みんなには事情は伝わった。 で、そこで君が何を言うかなんだ。

グレネス:……そうか。 (長考) 「インプに見つかったから実家が敵襲されるとは思う。 私としては領民を守る義務があるかもしれないが、パーティとしてこのアーティファクトを守らなくちゃいけないと思うから、私はこのアーティファクト防衛を優先したいと思う」

ランツェット:「本当にそれで良いのか?」

セルマール:「それで良いのですね?」

ランツェット:「まだ、間に合うぞ?」

グレネス:「…………」

DM/ミーポ:……ミーポが一言だけ口を開くよ。 「家族がいなくなると、悲しいぞ」

グレネス:「うっ!?」

ランツェット:今のが一番説得力がある!

アルカライラ:うん。 すんげーあった。

グレネス:うぅぅぅっ! すいません、土下座します! 「すいません。 守るために迎え討ちするために力を貸してください!」

ランツェット:「もちろん」

セルマール:「よく言ってくれました」

アルカライラ:「当たり前でしょう。 さ、行くわよ」

リースリット:「ん〜」

DM/ミーポ:「俺はグラルフにいっぱい遊んでもらったから守りたい。 ……今度こそ」

グレネス:「……ありがとう。 そう言ってもらえると助かります」

ランツェット:「じゃあ、本格的に作戦を決めないとな」

セルマール:テレポートで屋敷に行って、屋根裏部屋にでも隠れてやつらが来るのを待ちましょう。 破壊音が聞こえてからテレポートで降りていけば大きな被害は出ないはずです」

アルカライラ:「窓がない部屋にテレポートすればバレないで済むね」

グレネス:「なるほど」

DM:強襲に強襲返しをするならそれは良い手だね。

セルマール:「これがベストだと思います」

一同:(頷く)

DM:ではすぐに行くのかな?

グレネス:「デヴィルの行動が早いから、すぐに行った方が良いと思うんだけど」

リースリット:「そうだな」

ランツェット:「俺は自前で飛んでいくとして、全員で飛んでいけるのか?」

セルマール:「私はテレポートは準備していますよ」

DM:ミーポはまだ使えるよ。 ただ全員をいっぺんにってのは無理だけど。

セルマール:ああ、マイアリーたちか。 「私とミーポが一回ずつテレポートすれば大丈夫ですね」

ランツェット:「まず俺が行って、見えないように場所を作って、その後みんなが来れば良いんじゃないかな。 5分経ったらテレポートするとかって決めとけば平気だろう」

リースリット:「それが一番じゃないの?」

グレネス:「お〜」

セルマール:え〜と、NPCのリーダーって誰?

DM:レグダー……? いや、ここはジョウゼンで。

セルマール:わかりました。 「ジョウゼンさん。 すいませんがお聞きの通り事情が変わりました。 このままお力をお借りしてよろしいですか?」

DM/ジョウゼン:「わかりました。 悪を滅ぼすための戦いです。 喜んで力をお貸ししましょう」

セルマール:「ありがとうございます。 ギンブルさん。 私たちはここを離れますのでペイロア神殿のベイカー侍祭にそうお伝えください」

DM/ギンブル:「わかった。 それじゃみんな、気をつけてな」 彼はグレイホークに向っていくね。

リースリット:じゃあ、一緒に行くのは10レベルキャラが4人てことか。

DM:そうだね。

ランツェット:「では、俺は先に行くぞ。 5分後に来てくれ」 で、テレポートします。

DM:了解。デーデマン家のホールに着くと夜逃げの準備をしている執事やメイドがいます。 で、いきなり現れたランツェットを見て目を丸くしています。 「ど、どうしましたか?」

ランツェット:ここで一番偉いのってセバスチャン? じゃあ、セバスチャンに 「事情は後で説明する。まずはこの部屋を外から見えないようにしてくれ」 って伝える。

DM/セバスチャン:「わかりました」 すぐにカーテンなどを引いて部屋を暗くする。 外からは見えないね。

ランツェット:ここで一番偉いのって奥方だよね? セバスチャンに奥方がどうしてるか聞いてみるけど。

DM/セバスチャン:「奥様は今お着替えをなさっておられます」

セルマール:戦装束だ。 (笑)

DM/セバスチャン:「なにやらここが騒がしいことになるようで?」

ランツェット:「ああ、迷惑をかける」

DM:そんなこんなでみんなテレポートしてきたってことで。

一同:は〜い。

セルマール:DM、テレポート待ってる間に手紙を書いていたってことで良い?

DM:いいよ〜。

セルマール:なら、その手紙を出して 「これを奥方にお渡しください。 襲撃がありましたら我々は一呼吸を置いて飛び出しますとお伝えください」

DM/セバスチャン:「承りました」

グレネス:お母さんに事情を説明しに行きたいんだけど。

DM/セレスト:ではセレストの部屋に来たよ。 魔法の物はないけれど戦装束に身を包んでいるよ。

グレネス:うっ!? 売っちゃったから仕方ないよね……。 お母さんには改めて事情を説明するよ。

DM/セレスト:「わかりました。それならば私は耐える戦いをしましょう」 って言って微笑むよ。


  その後一行は屋敷中のカーテンを引き、外から見えないようにした後、テレポートで現場に急行できるように屋敷中を練り歩く。
  その後屋根裏部屋に引っ込み、襲撃に備え休息を取る。


DM:では(コロコロ)……深夜、襲撃が起こります。 階下からガラス音が割れ、何者かが押し入る音が響きます。 現在、屋敷にはあなた方とジョウゼンたち、セレストとセバスチャンがいます。

グレネス:セバスチャンいるの!?

DM:そりゃ残るでしょう。

アルカライラ:騒ぎの場所はわかる?

DM:大体の場所はわかりますよ。

ランツェット:「どうやら来たようだな」

セルマール:「そのようです。ではテレポートで行きましょう」

DM:では、ジョウゼンたちはマイアリーの呪文で君たちとは違う戦場に行きました。


  ……と、切りの良いところで今回は終了。
  次回は戦闘?から始まることになる。

  一行はサフィーラの魂を取り戻すことは出来るのか? アーティファクトを破壊することが出来るのか?
 

◆経験点◆
克服した敵/障害など 脅威度および数 経験点(ECL11) 経験点(ECL12) 経験点(ECL)
レムレー 脅威度1×6 ―――
インプ 脅威度2×5 ―――
ヘルキャット 脅威度7×1 825
ボーン・デヴィル 脅威度9×1 1650
アイス・デヴィル 脅威度13×1 6600

合計 ――― (9075÷6)

アルカライラ 経験点 59903(+1512)→61415
グレネス 経験点 60703(+1512)→62215
セルマール 経験点 60698(+1512)→62210
ランツェット 経験点 53854(+1512)→55366(10LV→11LV)
リースリット 経験点 60703(+1512)→62215
ミーポ 経験点 57664(+1512)→59176

◆収入◆
収入 市場価格
 硬貨
PP
GP
SP
CP
 宝石および美術品
 非魔法の武具
 魔法の武具
 非魔法の装備品
 魔法の装備品
 非魔法のアイテム
 魔法のアイテム
 未鑑定品

◆にのまえの反省点◆
・今回シナリオの見通しが全体的に甘かった。

・時間の経過が曖昧だった。

・セッション後、護衛対象の件で“説教”をしてしまった。

・錆剣を拾った時点で片手が空いてなかったところの裁定を下す際、少しもめてしまった。
 もう少しスマートに裁定を下せればよかった。

・ショートソードは軍用武器なのに単純武器として扱ってしまった。

・神殿内で偉い神官と会う際、武装解除してもよかったかも?

・D&Dでマスターシーンはやらない方がよかったかも?
 というかDMの情報の渡し方が下手なだけか。
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